北海道大学 文系 | 2010年度大学入試数学
2017/01/25
※注 ヒントを見ないでこの大学の入試を解きたい人は、解き終わってから見てください。ネタバレがあります。
大学入試シリーズ第36弾。
国公立シリーズ第11弾。
北海道大学 文系です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
難易度の目安です。
A…教科書の練習問題、青、黄チャートの基本例題レベル
B…教科書の章末問題、黄、青チャートの重要例題、章末A問題、および中堅大学入試問題レベル
C…チャートの章末B問題、難関大入試レベル
D…難関大入試でも難しい問題のレベル
E…超高校級の難問、試験場では即捨てるレベル
☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの「標準的な時間」です。
したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
北海道大学(文系)数学
(試験時間90分)
1.全体総評~冷静さがあれば問題なく取れる~
例年通りです。全問題Bレベルで、第2問はBちょい上レベルとしても、このレベルをきちんと対策してきた人には、演習の延長上に感じたかもしれません。
ただ理系同様、プレッシャーのかかる試験場では冷静さに欠けて、見えているはずの泥沼にはまるということもありますから、見えてる泥沼をきちんと避けることが出来るかどうかですね。
試験時間90分に対し、
目標解答合計時間は90分。量も適当ですし、試験としてはこれでいいのでしょう。
2.合格ライン
第1、3問および第4問(1)は抑えておきたい。
残り時間で第2、4問のどっちかが完答出来ればいいと思います。
合計で3完の75%ぐらい取れると思います。
3.各大問の難易度
☆第1問・・・2次関数、積分(B、20分、Lv.2)
※理系第1問に同じです。理系のエントリーをご覧ください。
第2問・・・確率(B、25分、Lv.2)
サイコロ問題と期待値の問題。理系で出た確率よりも難しいと思われます。
場合分けによってよりめんどくさくなるのは本末転倒なので、本問は全通り調べるのが1番よかったかもですね。
なお、本問に限らずサイコロと期待値が絡んでいる場合は、全て書き出すというのも大変有効です。
たかだか36通りですしね。216通りだときつい。
(拙著シリーズ(白) 数学A 集合と場合の数 p.20)
☆第3問・・・数列(B、20分、Lv.2)
群数列のパターン問題。群数列は原則がありますので、そんなに難しくありません。
(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 p.25)
ある程度経験しておけば楽勝問題で、得点源です。
第4問・・・図形、三角比(B、25分、Lv.2)
三角形は中に線を引けば引くほど、計算だけ膨れていくという、なんともいやらしい、ただの計算問題です。
よって本問はただの計算練習です。三角比の計算処理能力と相似の扱い能力だけですね。
直角三角形は、垂線を引くと相似がたくさんできます。そう認識しておくだけでも、全然気分が変わります。
(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.42)
こういうときは図をおっきく書いて比率やら長さやら書きこんでいくと、間違いも減りますし、
「今どこの長さだしたんやっけ……?」
混乱することもなくなるでしょう。
4.対策~頻出分野の典型例題をしっかりおさえる~
微積分や数列等を中心に、Bレベルの問題を主にやり、直前には過去問に取り組めば大丈夫です。
数研の入試問題集(文系)のようなものを一冊用意し、毎日数題ずつ解いて毎日数学に触れるようにしておくだけで全然違います。他の科目に余裕がない場合は、入試基礎演習の段階を最後に過去問に接続してもいいでしょう。
演習量比率B:C=9:1 ぐらいでOK。Cは無理して見つけて解く必要はないです。
以上です。
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(記事の引越し・改善中のため外部サイト(姉妹サイト)と行き来するかもしれません。すみません。)
■関連する拙著シリーズ■
★ 数学II 積分法 (第1問)
★ 数学B 数列 (第3問)
★ 数学A 確率 (第2問)
★ 数学I 三角比 (第4問)
★ 計算0.9 (計算練習帳です^^)