関西学院大学 全日程文系A | 2013年大学入試数学

      2016/05/11

●2013年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は関西学院大学(全日程文系A)です。

 

2013大学入試シリーズ第4弾。

私大シリーズ、第4弾。関西学院大学(全学部文系A方式)です。

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

 

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。

同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。

 

 

関西学院大学 全日程文系A 

(試験時間60分、3問)

 

全体総評・合格ライン

ⅠAⅡBからバランスよく、どの分野も出題されています。難易度自体は形式が似ていることもあり、センター試験+α程度の基本~標準レベルです。60分という試験時間の中で、いかに正確に解くことができるかがカギとなるでしょう。

 

試験時間60分に対し、目標解答時間合計は60分。

 

ほぼ適量といっていいでしょう。方針が立ちやすいのですぐに計算できます。逆にいえば、方針がすぐに立つようにしておかないと、時間オーバーになってしまうでしょう。

■合格ラインですが、

このレベルであれば、文系とはいえ、3問中、2完以上は欲しいところです。66%ですね^^

 

第1問・・・(1)三角比、sin15°(AB、10分、Lv.1)

特殊な三角形の辺を求めることで、sin15°の値を出そうという趣旨の問題です。

余弦定理を使う問題がありますが、安易に分からないところをxとおいてx^2=・・・とやると、求められません。

余弦定理の適用に関しては、次の原則を守ってください^^

 

Principle Piece Ⅰ-43

余弦定理は角度が分かっている部分に適用する
(Principle Piece 数学Ⅰ 三角比 p24)

 

 

第1問(2)・・・確率、期待値、(AB、10分、Lv.1)

こちらも、基本的な確率と期待値の問題。センター試験よりも簡単ですね^^

2個は、同時にとりだしますので、そこだけ気をつけましょう。

 

なお、期待値は以下のようにして感覚的にも求めることができますので、検算に用いてください。

9個のうち、偶数は4個はいっているので、 2個を取り出すときに、平均的に偶数は2×4/9=8/9 個はいっている。

 

※KATSUYAの解いた感想

sin15°用の三角形か。知っているので答えを書いてしまう。確率も全部の場合の確率を出させて期待値なら、センター以下。簡単。解答時間合わせて5分。

 

 

☆第2問(1)・・・複素数、ω(AB、10分、Lv.2)

複素数のωがらみの問題。ωとは書かれていませんが、3乗を計算させていますから、ωだと気づきますね。

ωを含む式は、以下の2つのことを守って変形し続ければ、確実にできます。

 

ωの基本変形

(1) 3乗が出たら1にする
(2) ω^2+ω+1=0 により、ω^2は消去
(Principle Piece 数学Ⅱ 複素数と方程式 p30~31)

ω^2をそのまま残してしまうと、わけがわからなくなります。

複素数は(実部)+(虚部)の2つの部分にするべきです。そのためにはω^2=-ω-1 と変形するべきですね。

 

 

第2問(2)・・・等差数列、共通項、和(AB、10分、Lv.2)

2つの等差数列の決定と、共通項をとった数列を決める問題。等差数列に関しては、文句なしに以下の原則を用います。

 

Principle Piece B-1

等指す列は初項と公差で決定
(Principle Piece 数学B 数列 p4)

 

 

まずはこれでpとqをとっとと決定してしまいましょう。共通項は、まず初項は書き出しで探すのがいいでしょう。1つ見つかれば、あとは公差の最小公倍数ごとに現れますね^^

 

※KATSUYAの解いた感想

ωは基本変形に従い、ほぼ瞬殺。等差数列も楽勝。算数でも出そうな気がする。解答時間合わせて7分。

 

 

第3問・・・微分 接線の本数、放物線(B、20分、Lv.2)

基本的な、微分と接線の問題。(2、8)を通る接線と言われた場合は、通る点(2,8)は最後に用います。接点が優先ですね^^

Principle Piece Ⅱ-37

通る点よりもまず「接点」をおく
(Principle Piece 数学Ⅱ 微分 (セット2の)p8~p.13)

 

最後の放物線の決定ですが、まともに3点型でやると√も入ってくるので、しんどいです。3点のうち2点がx軸上の点なので、分解型おくのがベストでしたね^^

Principle Piece Ⅰ-21

2次関数置き方の使い分け
[1] 頂点が分かっている⇒平方完成型<[2] ただの3点⇒一般形[3] x軸交点⇒分解型 y=a(x-●)(x-■)
(Principle Piece 数学Ⅰ 2次関数 p14~p.15)

 

※KATSUYAの解いた感想

こちらも基本的。接線の本数は、解が3つあることを示して終了。最後は一瞬めんどくさいかな、と思ったが、分解系だったので楽勝。解答時間8分。

 

 

 

対策

難易度的には、センター試験に少し毛が生えた程度だと言っていいと思います。特別な難問を演習する必要はなく、レベル的には黄色チャートを繰り返すことでも十分対応できるでしょう。青チャートだと逆にお釣りがもらえますね^^

ただし、考え込んでしまっては時間オーバーになりますから、この問題を、すぐに手が動くようになるまで練習する必要があります。

 

以上です^^

 

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■関連するPrinciple Piece■

★ 数学Ⅰ 三角比 (第1問)

 ★ 数学A 確率 (第1問)

★ 数学Ⅱ 複素数と方程式 (第2問)

★ 数学B 数列 (第2問)

★ 数学Ⅱ 微分 (第3問)

 

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