白チャートのレベルや使い方・勉強法 共通なら万全?(2023年度版)
2023/03/24
白チャートは、チャート式シリーズの中では最も簡単な部類な網羅系の参考書です。「共通テスト対策用としてなら白」とよく言われますが、この参考書の使用方法や、どんな人に向いているのかなどについて解説していきます。
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1. 問題数、レベル、解答・解説の詳しさ
白チャートに関する基本的なデータについて説明していきます。まず、白チャートの参考書のタイプは、「基礎学習」まはた「原則習得」です。
→ 参考書を選ぶ前に、自分が今買うべき参考書の「タイプ」を必ず確認しましょう。
1.(1) 白チャートの問題数
白チャートに収録されている問題数は、以下のようになっています。
白チャートIA・・・・例題268題、EX268題、EXERCISESなどの章末問題299題
新課程版:白チャートIA・・・・例題279題、トレーニング279題、EXERCISESなどの章末問題152題
例題数は期待値などが入ったため増えていますが、章末問題がだいぶ減りましたね。
白チャートIIB・・・・例題335題、EX335題、EXERCISESなどの章末問題390題
新課程版:白チャートIIB・・・・例題277題、トレーニング277題、EXERCISESなどの章末問題190題
※新課程版はベクトルが移行しているので少な目ですが、IAより少ないのは意外ですね。
白チャートIII・・・例題223題、EX223題、EXERCISESなどの章末問題252題
1.(2) 白チャートのレベル
白チャートに収録されている問題のカバー範囲は、日常学習、共通テストレベル、中堅大レベルまでです。難関大・超難関大レベルの問題はほぼ無しと考えていいでしょう。
分量的には青チャートや黄色チャートとそれほど変わりませんが、例題とEXは、非常に細かく項目が分かれている代わりに、範囲が日常学習および共通テストレベル(7割ぐらい)となります。その意味で、白チャートは「日常学習」タイプの参考書になります。
EXERCISESなどの章末問題になると、教科書にはないパターンも出てきますので、ここまで取り組むことで、「原則習得」タイプの参考書として利用したことになります。
1.(3) 白チャートの解説の詳しさ
白チャートは、チャート式シリーズの中でも、特に解説が詳しいシリーズと言えます。答案としての解説の他に、【CHART&GUIDE】、【Lecture】という項目が各ページにあり、解答の手順や変形の仕方、何の公式を使って変形しているかなどが記載されています。数学が苦手な方や、独学で進める方でも十分に理解できる詳しさです。
逆に言えば、数学が得意な人からすると、「そんなこと分かっている」というような内容も多くありますので、物足りなさを感じる人もいるでしょう。
2.白チャートはどんな人に向いているのか?
これまでの情報をもとに、白チャートがどんな人に向いているのかをまとめてみます。
2.(1) 高1・高2の場合
基本的に白チャートは、数学が嫌い・苦手な人が持つものと考えていいでしょう。また、難関大(GMARCH)以上の理系を考えている場合は、好き嫌いにかかわらず白チャートでは甘い気がしますので、黄チャートまたは青チャートがいいです。
また、量はかなり多めですが、どうしても苦手で詳しい解説でないと困るという場合は、白チャートを「基礎学習」タイプの参考書と割り切り、白から青へ移行するという方法も考えられます。その際には、白も青もEXERCISES(章末問題)を行わないでOKです。
2.(2) 高3・既卒生の場合
高1・高2の人とあまり変わりません。基本的には、数学に苦手意識を持つ人、問題の意味や式変形を噛み砕くことが苦手な人で、かつ独学する人(学校の先生や塾の先生に聞ける人以外)に適している参考書といえます。
3.共通テスト対策としての白チャート
「共通テストなら白チャート」という話をよく聞きますし、高校生の頃の私もそんなイメージを持っていました。実際、レベル的にも共通テストであればカバー出来ていますし、余計な難問を演習しなくて済むという点では、イメージ通りといっていいでしょう。
しかし、万全かというと議論の余地があります。共通テストに対応しているのは問題の「レベル」であって、形式があっているわけではありません。共通テストでのみ数学が必要であったとしても、白チャートに加えて、過去問を解くなどの最低限の演習は引き続き行わなければいけません。
同じ数研出版から「緑チャート」なるものが発刊されていますので、白チャートの後にこちらに移行する必要があると思われます。
→ 緑チャートの特徴
まとめ~白チャートは数学な苦手な人用~
白チャートは、「基礎学習」タイプと「原則習得」タイプの両方の性格を持った参考書ですが、数学が得意な人や、難関以上の大学を目指す人には物足りないでしょう。
また、共通テストのみで数学が必要な人も、白チャートに加えて、共通テスト形式の参考書の併用で形式慣れをする必要があります。
学校で指定配布されたワーク(4STEPなど)の解説がわかりにくい、という人はほぼ同レベルの問題が白チャートであればかなり詳しく解説されていますので、こういった人は「基礎学習」タイプの参考書として買うといいですね。
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