東京大学 理系| 2011年大学入試数学
2022/05/29
●2011年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は東京大学です。
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
いよいよやってまいりましたね。この季節。今年もやっていきます。
2011年 大学入試数学の評価を書いていきます。
東京大学(理系)です。
やっぱりここですよね^^
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
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東京大学 理系数学
(試験時間150分)
全体総評・合格ライン
昨年は全問題Cレベルいう、非常に手のつきにくいセットでしたが、今年は第一問が比較的穏やか。
他も完答まではいかなくとも、半完しやすいものが多かった印象です。
その意味では、昨年よりラクだったかも。
しかし、問題自体は昨年同様、最高級の難易度のものが並び、難易度自体は昨年同様。
他大学がここ数年易化傾向にあったり難易度にばらつきがあるのに比べ、ここは難化しながら落ち着くという、最悪なパターン。
この難易度で落ち着かれると、受験生はたまったものではない。。。
試験時間150分に対し、
目標解答時間合計は195分。
量的にはとてもじゃないけど150分で解けるものではありませんでしたね(汗)
方針を思いついたら、迷わず最後まで一気に走るだけの自信がないときついです。
「このやり方、あってる?」の迷いは、そのままタイムロスになります。本大学では致命傷です。
ちなみに、私は118分で解いています。疲れました。年齢には勝てない(笑)
■合格ラインですが、
第1問は絶対に取らないとまずいです。
第2問は、文理共通の(2)までは取れるはずですから、ここまでは取りたい。(3)は感覚的には分かるのですが、論証となるとちょっときつい。
第3問は、計算さえ落ち着いてやれば出来る問題ですから、ここも取りたい。積分が勝負。
第4問は文理共通。共通だから取りたい!といいたいですが、、、、でも第5問、第6問を考えるとやっぱり取りたい!
第5問も、(2)まで文理共通なので、、、やっぱり取りたい!!が、(2)も部分点まででいいでしょう。
第6問は、時間的に考えても、(2)までがやっとでしょう。(1)をきちんと解答しておくしかないです。
それでもって、時間もオーバーなので、合格ラインは55%ぐらいかと思います。1完5半ぐらいなら十分。
理Ⅲなら7割ぐらいですかね。2完4半、あるいは3完3半ぐらいで。
☆第1問・・・図形、面積の最大値(B、20分、Lv.2)
式自体は非常に単純で、イメージも湧きやすいですね。
この手の三角形の面積は、Pを頂点と見て、高さは点と直線との距離公式。
2等辺三角形であることと、等しい辺が1ですから、底辺は三平方の定理利用です。
交点なんか求めるとバカを見ます。
微分は意外にメンドクサイ(汗)
※KATSUYAの解いた感想
今年は最初は簡単^^ と思いながら計算。微分が意外にウザイが、落ち着いて計算。解答時間10分。
☆第2問・・・数列、整数、論証(CD、40分、Lv.2)
毎年出る整数問題。今年はこれがそうですね。2年連続、「整数、これ?」と思うような出題です。
(1)は試せばすぐ分かります。
(2)は、1/an=an+L (L:自然数) と置けることに気づくかどうかです。そうすれば、あとは方程式をとくだけ。
(3)は難問。実は、互いに素かどうかを発見するときの割り算の操作に似ています。
が、それに気づいてもきつい。 「減少数列でqからq回以上進めば0」 をしめせばOK。
※KATSUYAの解いた感想
(3)はどうしよう・・・とはじめは全く方針がただず。2回連続数学的帰納法は芸がないと東大を信じて(笑)背理法がいいだろうと判断し、終了。解答時間28分。
河○塾の解答によれば、数学的帰納法でも解けたらしいですね。
第3問・・・積分、極限(BC、20分、Lv.2)
(2)の積分計算がけっこうめんどくさいです。何をどう置換するかが全てでしたね。
(3)にlog があるところからも、積分するとlog が出てくるような置換の仕方をすればよかったかと。
※KATSUYAの解いた感想
この手の積分は大学だとよく出るので(←せこい)、楽勝。解答はもちろん高校生の範囲で書き、終了。解答時間14分。
☆第4問・・・図形、軌跡(BC、30分、Lv.2)
文理共通ですが、文系なら最も差の出た問題でしょう。理系であればなんとかいきたいですが。
最初の条件は整理すると(しなくても図形的に)α、βに関して対称であること。
重心の座標も対称式が出ること。
α+β αβ をs、t とでも置くと見えましたね^^
対称式使う問題、東大はお好きなようですね(昨年理系第1問)
※KATSUYAの解いた感想
式変形しながら、対称式を予想。「重心やし、間違いないやろ^^」とそのまま最後まで計算。解答時間16分。
☆第5問-場合の数(BC、30分、Lv.2)
問題文の意味が分かりにくい。分かればぶっちゃけたいしたことないです。
条件に合う、(a,b)の組み合わせに対して、cは a-b+1 個あります。それだけです。
(3)は理系のみですが、さすがに理系的な論証も加わり、レベルは高い。
※KATUSYAの解いた感想
(3)はどうしよう。説明めんどくさいなぁ。。。と思いながら、対称性というせこい言葉でまとめてみる(笑)
解答時間20分。
☆第6問-2次関数、領域、体積(CD、55分、Lv.2)
これは結構きつい。(1)は文字定数入りの2次関数の最大最小。これは取るしかない!
(2)は意味がわかっても、かなり計算量も多く、慎重にやらないと完答は難しい。
てか、理系で意味を取るのは難しい。(1)とどう結びつくかを考えればなんとかなったかも。
(3)は、(2)が出来れば実はそこまでにややこしくはないのですが、(2)をやった直後に見るとテンション下がりますね。計算量が多そうなのは目に見えてますからね。
ちなみに(3)は、z=k で切りたくなりますが、xの範囲が分かっているのでx=k で切ったほうがいいです。
ちなみに、(3)の断面図は(2)とは違います。ご注意を。
xy平面でのy=-2x は傾きー2の直線
yz平面でのy=-2k は z軸に平行な直線
です。
※KATUSYAの解いた感想
(2)の領域図示でだれそうになったが、(3)は意外にも図は描きやすいことに気づき、終了。解答時間36分。
対策
毎年のことですが、付け焼刃な数学の演習ではとてもじゃないけど太刀打ちできません。
量をこなす青チャートレベルのマスターはとっとと終わらせて、早めに質の高い問題集などで「じっくり考える」演習を行うといいでしょう。
お勧めの問題集は、去年の批評を見てください。
最も効果的なのはもちろん過去問ですが、ここ数年はすごく難しく、受験直前にやったほうがいいです。変に早くやると、おそらく壊滅します(汗)
以上です^^
次回は、東京大学(文系)です。今年はほとんど理系との共通でしたけど。。。
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