上級問題精講のレベル、勉強法(使い方)は?
2022/01/30
旺文社の精講シリーズです。数学でも精講シリーズが「基礎」「標準」「上級」と3つあります。今回は最もレベルの高い「上級問題精講」について見ていきましょう。
1.上級問題精講はどんな問題集?
上級問題精講は、「ハイレベル精選問題演習」という名前の参考書の生まれ変わりです。新課程とともに変わりました。
※ランキングは2016年6月13日時点です。
基礎問題精講シリーズほどではありませんが、ハイレベルな数学の参考書の中では人気上位といえます。
2.問題数、レベル、解説の詳しさなど
上級問題精講がどのような参考書であるのかを知るために、基本的なデータを見てみましょう。上級問題題精講のタイプは、仕上げタイプ(一部、入試標準演習タイプ)です。
→ 参考書のタイプを知らないと、納得のいく参考書選びが出来ません。
2.(1) 上級問題精講の問題数
上級問題精講の問題数は、以下のようになっています。
- 上問ⅠAⅡBの問題数・・・116題+類題31題
- 上問Ⅲの問題数・・・117題+類題25題
ひたすら問題が並ぶ、「問題集型」の構造をしています。ⅠAⅡBとⅢで問題数がほぼ同じです。対象レベルを考えると、入試では数学3の割合が多いですからね。
2.(2) 上級問題精講のレベル
上級問題精講のレベルですが、難関大入試レベル、超難関大入試レベルといったところです。標準問題精講からのつなぎで購入するパターンが想定されますが、標準問題精講からだとレベルの差が少々大きいです。
2.(3) 上級問題精講の解説
上級問題精講の解説は、これまでの精講シリーズと同様でかなり詳しいです。
基礎問題精講や標準問題精講では、巻末にある演習の解答は少し淡白ですが、上級問題精講は全問題が巻末解答で、全て詳しいです。答案だけでなく、別解や考え方なども書かれています。
3.上級問題精講の使い方(勉強法)など
使い方の前に、どのような人が使うと効果が上がるのか、オススメ対象を見ていきましょう。
3.(1) オススメ対象
標準問題精講のオススメ対象は、以下に当てはまる方です。番号は上の方が優先で、2.や3.に当てはまっていても1.に当てはまっていなければ、不必要な可能性が高いです。
- 難関大志望で、数学を得点源としたい人
- 超難関大志望の人
- 日常学習レベルがほぼマスターできている人
- 高2冬より前の段階で原則の習得が8割以上程度終了している人
- 過去の全国模試の数学の偏差値が67以上(60後半以上)の人
上位の大学を目指し、かつこれを始める時点で程度の学力がないと、独学で進めるのは難しいでしょう。高2の段階である程度の学力を有していないと、受験までにこれに手がつくレベルに持っていくことは難しいと思います。
3.(2) 使い方(勉強法)、購入時期
問題集型の構造をしていますので、ひたすら進めればOKです。数学3まで入れると238問ありますので、「奇数番号→偶数番号」で2巡すると効果的かと思います。150問以上あるような問題集は、奇数→偶数で2巡することをオススメします。
問題量は多めなので、高3の夏あたりから購入して、1日3問のペースで行えば3ヶ月弱で終了できます。
質の高い問題が多いので、1日に5問も6問もやるよりも、分からないときには1問に時間をかけた方がいいと思います。ただし、考えてる時でも手は動かしてください。)
4.まとめ~標問とレベルの差がある~
上級問題精講について、これまでの情報をまとめてみます。
- 精講シリーズで最もレベルの高い「仕上げ」タイプの参考書である。
- 同シリーズの標準問題精講とは差がある。
- 難易度が全体的に高く、量も多めなので高3の夏頃から購入して取り掛かったほうがよい。