実力強化問題集のレベルや使い方は?
文英堂(シグマベスト)の実力強化問題集です。文英堂が出版している高校数学の問題集では最もレベルの高い問題集ですが、問題の幅が広く、基礎習得にも使えます。
今回はこの実力強化問題集について見ていきます。
1.実力強化問題集はどんな問題集?
実力強化問題集は、以下のような問題集です。数学1A、数学2Bがあります。数学3がまだ出版されていないようですが、旧版には数学3Cがありますので、新課程版も期待したいところです。
※ランキングは2016年6月14日時点です。
2.問題数、レベル、解説の詳しさなど
実力強化問題集がどのような参考書であるのかを知るために、基本的なデータを見てみましょう。実力強化問題集のタイプは、入試基礎演習+入試標準演習タイプです。
→ 参考書のタイプを知らないと、納得のいく参考書選びが出来ません。
2.(1) 実力強化問題集の問題数
実力強化問題集の問題数は、以下のようになっています。
- 実力強化1Aの問題数・・・457題
- 実力強化2Bの問題数・・・514題
単元が細かく分かれており、最初にざっくりと基礎事項の確認があります。その後は、ひたすら問題が並ぶ「問題集型」の構造をしています。問題数は非常に多いので、幅広いレベルの問題が収録されています。
2.(2) 実力強化問題集のレベル
本書のレベルは、日常学習レベル、センターレベル、中堅大入試レベル、難関大入試レベルといったところです。各単元で問題レベルが2段階に分かれており、全てをきちんとこなせば難関大入試レベルにもっていけます。
問題のレベルが広いので、自分の実力に応じてやる問題を選んでいくといいでしょう。
2.(3) 実力強化問題集の解説
実力強化問題集の解説については普通です。巻末解答はほぼ答案のみといった感じです。各問題の最初に「方針」が書かれいます。また、重要な解き方については「CHECK POINT」としてハイライトされています。
全体的には、詳しくもなく淡白でもなく、という印象です。
3.実力強化問題集の使い方(勉強法)など
実力強化問題集の使い方の前に、どのような人が使うと効果が上がるのか、オススメ対象を見ていきましょう。
3.(1) オススメ対象
実力強化問題集のオススメ対象について見てみます。
問題がずらっと並んでいる印象を受けますので、数学が苦手な人は不向きです。難関大志望で、数学が好きであれば、これをきちんとこなせばちょうどいいレベルに到達します。
超難関大を目指す場合は、これでは少し不十分ですので、プラチカ、やさしい理系数学、ハイレベル理系数学、入試の核心(標準編)、入試の核心(難関大編)など、仕上げ用問題集へのつなぎとして利用することになると思います。
3.(2) 使い方(勉強法)、購入時期
本書は問題集型の構造をしていますが、レベルが2段階に分かれています。また、1Aと2Bを合わせると1000問近くありますので、下記のように4巡するのがいいと思います。
標準レベルの奇数番号→標準レベルの偶数番号→発展レベルの奇数番号→発展レベルの偶数番号
標準レベルの中でも最初の方は、日常学習レベルの問題も含まれていますので、復習として用いることができます。ただし、日常学習(初習並行用)として用いるには重すぎるでしょう。
全体的に問題文がそんなに長くないので、標準レベルは1日に7、8問ぐらいこなして、発展レベルは1日3、4問ぐらいのペースでいいでしょう。だいたい半年ぐらいで1A、2Bを両方終わらせることができます。
逆算すると、受験生になってから始めるのであれば、夏前には購入して取り掛かったほうがいいでしょう。
超難関大(旧7帝国、早慶、東工大など)志望者は次の段階に行かなければいけませんので、夏には終了できる計画が必要です。数学1Aの方を、高2の段階で始めておけば少し余裕を持って取り組めます。
4.まとめ~レベルに合わせてこなす問題を選ぶ~
上級問題精講について、これまでの情報をまとめてみます。
- レベル、量ともにカバー範囲の広い「入試基礎演習・入試標準演習」タイプの参考書である。
- 自分の実力に応じて、こなす問題を選定するとよい。
- 夏前には取り掛かったほうが良い。高2の時に1Aに取り掛かることが出来るとベター。