東京大学の過去問・実践に最適な問題集は?
東京大学は、難易度や問題の質が非常に高いので、多くの出版社が過去問を出しています。また、東大プレなどの実戦形式の模試問題集のようなものもあります。
本エントリーでは、東京大学に焦点を当てた問題集の特徴について見ていきたいと思います。
大学別の入試問題集は、実際に大学が出題した問題の過去問と、予備校が実施した模試の過去問の2種類に分かれます。それぞれについて、どのような問題集が出ているのか、見ておきましょう。
1.全科目を演習できる過去問:教学社の赤本、駿台の青本
実際の過去問は、教学社の赤本や、駿台の青本に代表されるようなものがあります。これらの本は、全科目が掲載されており、全ての科目について過去問を演習できるのが特徴です。
東京大学〈理科〉前期日程 2017 上(2016ー2012)
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教学社は7年分、駿台は5年分です。どちらも解答・解説はかなり詳しくかかれていますので、大きな差は見られません。掲載されている年数と値段を考えると、教学社の方がおトクな印象があります。
2.特定の科目に特化した過去問
東京大学の過去問としては、赤本、青本とは別に特定の科目に特化してかなり長い年数集めた問題集も存在します。
2.(1)25ヵ年シリーズ
赤本と同じ教学社が出版している、25ヵ年シリーズです。書店などでよく見かけると思います。現在は大学の種類や科目も増えてきているので、利用しやすくなりましたね^^
教学社
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これらの本は分野別に収録されているため、体系的に演習することができるとともに、その大学の分野別の癖を掴むことができます。またその収録数などから、出題頻度も容易に掴むことができます。
2.(2)鉄緑会の東大数学問題集
言わずと知れた名門塾、鉄緑会の講師陣が、東大数学を解説した問題集です。10年分と30年分の2種類があります。
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鉄緑会東大数学問題集 資料・問題篇/解答篇 1980-2009〔30年分〕
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10年分の方でも516ページの厚さ、30年分の方は解答が3.5cmほどの分厚さを誇っています。別解や切り口などを、これでもかというぐらい紹介した問題集です。講師陣が自身の能力をひけらかしたくて書いているのでは、と思うぐらい詳細に書かれています。先生の意図はともかく、受験生にとってはありがたい本であることは間違いありません。
2.(3)聖文新社の50年シリーズ
こちらも、知る人ぞ知る、聖文新社から出されている入試問題50年分の過去問集です。東京大学も改訂版が最近出て、2015年まで収録されています^^
東京大学 数学入試問題50年 新訂: 昭和41年(1966)~平成27年(2015)
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聖文新社の数学の入試問題集については、こちらも参考にしてください。
3.実戦問題集(模試の過去問)
実際の過去問のタイプとは別に、難易度や傾向を考えて予備校が作成した、実戦形式の予想問題集があります。予想問題集というよりは、実際に過去に行われた模試のため、平均点や偏差値、正答率等も掲載されています。
3.(1) 東大プレ入試問題集(代ゼミ模試の過去問)
東大プレ入試問題集は、代ゼミが実施する東大専用の模試「東大プレ」の過去問です。6回分あります。
6回分あります。他の模試問題集に比べると薄いですので、解説は相対的には淡白に見えますね。
3.(2) 東京大学への数学(駿台模試の過去問)
「東京大学への数学」は、駿台が実施している東大専用の模試「東大入試実戦模試」の過去問です。こちらも6回分あります。東京大学以外にも、多くの大学のものが出版されています。
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こちらも6回分あります。代ゼミに比べると分厚く、解答・解説も比較的詳しいです。「どこまで出来れば何点」なども書いてあるので、自己採点もしやすくなっています。
3.(3) 入試攻略問題集 東京大学 数学(河合模試の過去問)
入試攻略問題集(東京大学 数学)は、河合塾(およびZ会が共催で)が実施する東大専用の模試「東大オープン」の過去問です。過去問を河合塾が出すことから、問題自体は河合塾の作成なのでしょう。Z会は、実際に受けた人たちのフォローアップを行っています。
入試攻略問題集-東京大学 数学(最新年度は10月頃に出ると思われます)
回数は4回分ですが、模試問題集の中では最も分厚く、解説が詳しいです。解説の詳しさを重視するのであれば、こちらをおすすめします。
4.まとめ~量か質か~
東京大学の過去問、および模試過去問集は数多く出ていますが、何年分掲載されていて、値段はどの程度で、解説がどのぐらい詳しいか、という点が選択のポイントになります。まとめておきます。
- 多くの年数をこなしたい人は、25ヵ年シリーズ、鉄緑会の問題集等がいいでしょう。
- 時間的に回数は絞っても構わない場合は、赤本や青本の方がいいです。
- オリジナルの問題で、実戦形式で演習をしたい人は、模試問題集の方がオススメです。河合は解説重視、代ゼミと駿台は回数重視タイプといえます。