東京大学 文系 | 2010年大学入試数学

      2017/01/21

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※注 ヒントを見ないでこの大学の入試を解きたい人は、解き終わってから見てください。ネタバレがあります。

大学入試シリーズ第27弾。

国公立シリーズ第2弾。

東京大学(文系)です。

 

 

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

 

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

 

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。特に私大では顕著です。

同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。

 

 

東京大学(文系)数学

(試験時間100分)

 

 

1.全体総評~文理共通は厳しいが、あとは例年より易~

 

文理共通の確率と整数は文系には少し厳しめですが、そのほかはただの典型問題。昨年より易しいですね。

理系より易しいのは分かりますが、4問中2問が簡単に解けるようなセットなのは、ちょっと甘い気がします。

それならば、すべてがほどほどに難しいほうが受験生にとっては難易度が高いので、今年のほうが易しいという判断です。

 

試験時間100分に対し、目標解答時間合計は95分。適量です。

 

2.合格ライン~6割以上はとらないと・・・~

第1問や第2問はただの典型パターンなので確実に点を取りたい。

第3問、第4問は理系との共通なので厳しいものがあります。

第1問、第2問が簡単なため、理系に比べて残り時間があるでしょうから、どちらかは完答できそうです。結構合格ラインは高いのではないでしょうか。

 

60%以上が最低必要そうです。

 

3.各問の難易度

 第1問・・・三角関数(B、20分、パターンなし)

一言でいうと、「なんか簡単。これでいーのか・・と思うぐらい。」Cの位置をどれぐらいきっちり議論しなければいけないのかはよく分かりませんが、それでも典型問題。

(1)も(2)もただの合成を使う問題で、いくら第一問とは言え、東大らしくありません。

 

第2問・・・積分、恒等式(B、20分、Lv.2)

ただの積分方程式 xとtを混同しないようにしましょう。そうすれば、条件式はすぐ立ちます。

Lv.2ではありますが、教科書+α程度で、これもパターン問題。第一問に続き、考えるという作業をほぼ必要としないものです。

条件式を変形していくときに何も考えずに割ったりしないようにしましょう。本問は問題のレベルを考えると、そこもポイントの一つになり得るので、そこを怠ると減点される可能性があります。

とはいえ、第1問に続き、少し簡単すぎます。

 

第3問・・・確率、数列(C、25分、パターンなし)

※理系との共通問題で、文系は(2)までです。(1)が出来で決まるので、(3)の有無はあまり関係ないですが、試験時間が短いからってことでしょう。

確率と漸化式。ルールを理解するのがちょっとめんどくさいですが、ポイントは2つです。

・入っているボールが少ないほうの箱の玉の数だけ移動する

・どっちかに30個入ると、その後は移動しない

ってことです。

(1)が出来なければ、(2)も出来ません。

しかも(1)は漸化式っぽいですが、「yを適当なxで決めろ」という追加があり、難しかったのではないでしょうか。

こういう時は、xを値を適当にきめ、実際にルールにしたがって動かしてみることです。

私も最初「これはやばい、ぜんぜんわからん」と思い、xの値を3,4回変えてやってみて(1)を得ました。

だんだんといろんなことが分かってきます。発想力とは言わないですが、(1)に気づくかどうかで出来が分かれたでしょう。

 

第4問・・・点の移動、整数(C、30分、パターンなし)

※理系第5問との共通。

今年の整数問題はこの第4問という解釈でいいのでしょうか。といっても整数問題としてのテクニックを使うのは後半だけで、それまでにきちんと問題文を満たす条件を式にしなければいけません。

要は、こーゆーことです。

円の中心をRとして、

・∠PCR=180度の奇数倍

・Qは弧PRの中点

たったこれだけのことなのですが、きちんと条件にするにはうまく文字をおき、かつその文字がとりうる範囲を

きちんと調べておかないといけませんから、試験場ではまあまあ難しく感じたかもしれませんね。

 

4.対策~今年基準では少々危険~

今年は少しパターン問題が多かったですが、東大の問題はどれも質が非常にたかく、かつよく考えられた創作問題といえます。

パターンにはまった学習だけでなく、数学を本質から理解している人ほど点数が高くなるような試験になってます。

標準問題のマスターは前提で、加えて質の高い問題、かつ、さまざまな方面から解説を行っている問題集でじっくり考える演習も必要です。

 

問題集ですが、文系であればこちらがいいかもです。

大学への数学 新数学スタンダード演習

理系対象の「新数学演習」のひとつレベルを落としたやつです。こちらをきちんとやれば、かなり合格レベルに近づけます。解説も非常に興味深く、数学の本質をついた解法なども紹介してます。

また、Z会の通信教育コースなどは、多方面から解説を行ってくれます。

確率、整数、図形対策は必須ですから、センスを養うためにこちらの重点演習もお忘れなく。

 

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もしくは、姉妹サイトからどうぞ (引越し中のため、どっちかにある状態です。すみません)。

 

■関連する拙著シリーズ■

★ 数学II  三角関数 (第1問)

★ 数学II 積分法 (第2問)

★ 数学A 整数 (第4問)

★ 数学A 確率 (第3問)

★ 計算0.9 (計算練習帳です^^)

 

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