【旧版より問題数減少?】2023年度版 赤チャートのレベル(難易度)・使い方(勉強法)は?
2023/03/18
赤チャートは、チャート式シリーズの中では最も難しいシリーズの参考書です。その難しさから、青チャートや黄チャートに比べると敬遠されがちなイメージがあります。売り上げランキングを見ても、他のチャートに比べるとかなり差があるようです。
実際のところ、赤チャートのレベルはどのようなものなのか、その次に難しい『青チャート』とそんなにレベル違うのか、そのあたりについて解説していきたいと思います。
2021年4月以前に高校生になる方が対象です。
新課程版は、2022年4月以降に高校生になる方が対象です。
2021年4月以前に高校生になる方が対象です。
>> 赤チャートのような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります
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0.新課程版の【赤チャート】の問題数は減少?
(1)新課程版赤チャートは現行課程版よりも薄い!
新課程版の赤チャートの最も大きな変化は厚さです。他の色のチャートとは違い、新課程版の方が薄くなりました。単純に考えれば掲載されている問題数が減ったことになります。課程が変わるごとに厚物参考書はどんどんボリュームが増えるのがありがちな傾向なのですが、今回の赤チャートはその流れを断ち切るものとなりました。
もう少し詳しく構成を見ることで、どのように変わったのか見ていきましょう。
・現行課程版赤チャートの構成・・・例題+練習のセット
・新課程版赤チャートの構成・・・例、例題+練習のセット
となっています。新課程版は、例というものが追加されていることが分かります。この例は、例題と同じように問題が掲載され、すぐ下に解答も掲載されているのですが、例には特徴が2つあります。
1つは、かなり基本的なレベルの問題であること、そして2つ目は、この例には練習がないことです。
つまり、現行課程はすべての例題に練習がついていましたが、新課程ではその中でも基本的なものを「例」と名付けて例題から切り離し、量を最低限に抑えたと言えます。基本問題の反復練習をなくした結果、薄くなったと考えるのが妥当でしょう。
従って、今回の変化で問題数が減少したのは間違いないですが、赤チャート選ぶ層を考えると改良されたと言って間違いないでしょう。
(2)効率よく演習が可能に
これまでは基本的な問題も例題になっていましたが、「例」に変わったことで、基本的な事項がマスターできる人にとっては、「例」は飛ばして「例題」だけを見て演習していくことが出来るようになりました。これまで通り、各章の最初に例題一覧のレベルが記載されており、これと合わせることで選択的に学習することが出来ます。
もっともレベルの高いと言われている赤チャートならではの変更と言えます。自信がある人は赤チャートで効率よく受験に向けた準備が出来そうです。
1.赤チャートの問題数、レベル、解説は?
赤チャートの基本的なデータについて見ていきます。まず、赤チャートのタイプは、「原則習得」または「入試基礎演習」または「入試標準演習」です。タイプがまたがるので、学校や塾の先生たちにはそこまで影響がありませんが、学生のみなさんには少々使い方が難しい参考書であることがわかります。
→ 参考書の「タイプ」を知ることは、自分の状況を知ることと同じぐらい大切です。
>> 赤チャートのような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります
1.(1) 赤チャートの問題数
赤チャートについて、その問題数は以下のようになっています。
IA・・・・・例題354題、PRACTICE:354題、演習などの章末問題164題
IA(新課程版)・・・例135題、例題229題、練習229題、演習問題(章末問題)107題、総合演習40題(例題20題+類題20題)
IIB・・・・・例題435題、PRACTICE:435題、演習などの章末問題187題
IIB(新課程版)・・・例101題、例題262題、練習262題、演習問題(章末問題)121題、総合演習48題(例題24題+類題24題)
III・・・・・例題320題、PRACTICE:320題、演習などの章末問題127題
例題は青チャートに比べると少なめですが、先ほど述べたように、基本的なものは例として切り離しています。例題と練習の数がほぼ同じですが、これも青チャートと同じ構造を持っているということです。
1.(2) 赤チャートのレベル
赤チャートの問題がカバーしている範囲は、センター試験レベル、中堅大レベル、難関大レベル、超難関大レベルです。他のチャートとの違いとして、日常学習レベルにはほぼ対応していないことが特徴的です。
各単元の最初にあるような簡単な反復練習問題のようなものは殆どなく、最初から教科書にはないタイプの問題で始まっている場合も多くあります。その意味では、「原則習得」に特化していると言えますが、教科書レベルの復習は自分で行う必要があります。
章末問題や、巻末についている「試練」の問題は超難関レベルのものも多く収録されており、「入試標準演習」の段階で行うようなものもありますので、急にレベルが上がった印象を受ける可能性がありそうです。
1.(3) 赤チャートの解説は詳しい?他のチャートと比べると?
赤チャートの解説についてですが、例題に関しては他のチャート同じぐらい詳しいです。答案としての解答以外にも、【指針】【CHART】【LECTURE】があり、問題を解くために必要な考え方が示されています。
しかし、別冊解答にある練習や章末問題などの解説は、「答案だけ」のものが非常に多いので、この点では他のチャートよほどは詳しくないと言えます。分からなかったときに、「自分で例題に戻って見直す」、「問題のパターンからその答案に至るプロセスを構成できる」といったことが出来る人でないと、少しつらいでしょう。
また、赤チャートなので、練習も割と難しいものが入っています。その解説が答案だけだと、「なぜそうやって答案が始まるの?」と感じることが多くあると思います。このあたりが、一部の数学が得意な人にしか使われない理由の1つでしょう。
→ 解答そのものよりも「なぜその答案になるの」ということに対してこだわった参考書は、こちらです。
2.どんな人にオススメか
赤チャートが自分に合っているかどうかについて、状況別に表にまとめてみました。自分に当てはまる部分を見てもらえればと思います。
2.(1) 高1・高2の場合
見てお分かりのとおり、赤チャートは、数学が嫌い(苦手)な人にはオススメしにくいです。以前のハードカバーのころの赤チャートに比べれば随分穏やかになりましたが、数学好き、あるいは入試では数学で満点近くを狙いに行きたい人が用いる問題集の1つという位置づけは変わらないようです。
2.(2) 高3・既卒の場合
高3・既卒生の場合もほとんど変わりません。数学が得意な人や、かつ超難関大や、医学部を目指す人向けと考えればいいでしょう。このような人が、とある分野を強化したいと思ったときに、章末問題だけを演習するという方法が考えられると思います。(その場合は、「入試標準演習」タイプの問題集の位置づけです。)
まとめ~超簡単なものは不要、という人向け~
赤チャートについて解説をしてきましたが、収録されている問題のレベルや、解説の書かれ方などから、赤ャートは教科書の中の基本的な事項は最低限の確認なので、そのレベルの復習がほとんど不要な人向けということになります。検証した結果、巷で言われていることが正しかったということになります。
入試では数学を確実に得点源にしたいという方や、「数学が非常に好きで少し難しい内容にも触れてみたい」といった人に向いています。単元別に問題数が確保されているので、弱点補強(あくまで、赤チャート購入者にとって弱点)のために章末問題や重要例題を演習するという使い方もできますね。
2021年4月以前に高校生になる方が対象です。
新課程版は、2022年4月以降に高校生になる方が対象です。
2021年4月以前に高校生になる方が対象です。
>> 赤チャートのような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります
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