厳選!大学入試数学問題集理系262(河合塾)の難易度、レベルや使い方は?
2016/09/22
「厳選!大学入試数学問題集 理系262」は、河合出版から出ている、受験用の演習書です。河合出版の数学の受験用の問題集といえば、プラチカが有名ですが、こちらの問題集にも良問がそろっており、見逃せない1冊です。
本エントリーでは、この「厳選!入試数学理系262」(←以下、このように呼びます)について、どんな参考書なのか見ていきたいと思います。
1.厳選!入試数学理系262 はどんな参考書?
「厳選!入試数学理系262」は、以下のような参考書です。青が基調の表紙です。文系は濃い赤が基調で、並んでいると一際目につきやすいかと思います。
2.問題数、レベル、解説の詳しさなど
厳選!入試数学理系262がどのような参考書であるのかを知るために、基本的なデータを見てみましょう。本書のタイプは、入試標準演習タイプです。
→ 参考書のタイプは、自分の今の実力と同じ位、参考書選びの際には重要です。
2.(1) 厳選!入試数学理系262 の問題数
この参考書の問題数は、表紙に書かれている通り262題です。中途半端な問題数ですが、厳選した結果なら中途半端な方が自然かと・・・思うのは私だけ??
内訳ですが、数学ⅠAが41題、数学Ⅱが81題、数学Bが56題、数学Ⅲ84が題です。(←河合出版のサイトから引用)っまた、Ⅲまで全て収録されている理系数学の入試問題集としては珍しいことですが、Ⅱの微分・積分もきちんと数を割いて収録されています。センター試験ではⅡの微分・積分が必須ですので、これはとても助かりますね。
(なお、重要問題集や良問300では、Ⅲの微分・積分と混じっていて、かなり少なめです)
2.(2) 厳選!入試数学理系262 のレベル
本書のレベルは、中堅大レベルが3割、難関大レベルが6割弱、超難関大レベルが1割強程度です。
同じ河合出版が毎年出版している、最新年度のみの入試を収録した「大学入試攻略数学問題集」を20年以上にわたって精査した結果、残った262題ということなので、レベルとしてはそれと同じです。極端な易問・難問を削ぎ落とした印象です。
各単元ごとに、易~難に配置されています。前半の方は、比較的に入試基礎レベルに近いものもあります。
2.(3) 厳選!入試数学理系262 解説
「厳選!入試理系数学262」の解説については、普通よりやや詳しめです。すべての問題に解き方の方針があります。別解の存在するものは、できる限り掲載しているという印象です。式変形の説明や、どのような公式使っているかなどは、読者側に委ねられています。
3.厳選!入試数学理系262 の使い方(勉強法)など
「厳選!入試数学理系262」使い方の前に、どのような人が使うと効果が上がるのかを見ておきましょう。
3.(1) オススメ対象
良問問題集 数学のオススメ対象については、下記にあてはまる方です。上に書いてあるほうが優先です。
- 中堅大以上の大学志望である。理系志望である。
- 数学1A2B3の学習を一通り終えており、チャート式などで原則を8割以上習得済みである。
- 入試の基本レベルを8割程度学習済みである。
- 過去の数学の模試の偏差値が55以上である。
本書の出版サイトには、「教科書を終え、これから本格的に勉強を始める学生が対象」とありますが、ちょっと無理がありと思います。教科書レベルと本書には、かなりの乖離があります。「本格的に」の意味を、「入試標準演習レベルで」と捉えればすっきりしそうです。
3.(2) 厳選!入試数学理系262 の使い方(勉強法)、購入時期
本書は例題等はなく、ひたすら問題が並ぶ問題集型の構造ですので、基本的には頭から順番に取り組みましょう。
おなじみですが、問題集型の参考書は、奇数番号→偶数番号のように解いていくことで、どの分野もまんべんなく記憶にとどめておくことが可能です。
262題ありますので、夏~9月までに終わらせたければ1日4題、11月までに終わらせたければ2題ちょっとぐらいです。超難関大志望者は前者のペースで、それ以外であれば後者のペースで行きましょう。
4.まとめ~最も無難な入試標準演習書~
厳選!入試数学理系262について、まとめておきます。
- 河合出版の入試標準演習書。知名度ではプラチカに劣るが、内容の質は負けていない。
- 理系問題集であるが、数学Ⅱの微分・積分も含めて分野別にバランスよく収録。
- 各単元、易~難に並んでいる。難易度の幅は比較的広いが、チャートレベルの習得は前提。
- 超難関大志望ならこのあと1冊、それ以外ならが最後の演習書でOK。