ハイレベル理系数学のレベルは?使い方(勉強法)は?
2016/10/02
河合出版から出ている「ハイレベル理系数学」は、「やさしい理系数学」とともに受験用の演習書として知られています。やさしい理系数学とは対照的に、こちらは名前とレベルのイメージが合っています。
今回はこの「ハイレベル理系数学」について見ていきます。
1.ハイレベル理系数学はどんな参考書?
ハイレベル理系数学は、以下のような本です。表紙のデザインはかなりシンプルです。三訂版が2013年に出版され、内容が新課程向けになっています。
2.ハイレベル理系数学の問題数、レベル、解説は?
「ハイレベル理系数学」の基本的なデータについて見ていきます。ハイレベル理系数学は、「直前・仕上げタイプ」の参考書です。
→ 参考書のタイプをきちんと把握してから、参考書は選んでください。
2.(1) ハイレベル理系数学の問題数は?
ハイレベル理系数学は、例題50題、問題150題の計200題です。各単元の最初に例題があり、その後問題が並ぶという構成になっています。
2.(2) ハイレベル理系数学のレベルは?
ハイレベル理系数学のレベルですが、ごく一部が中堅大レベル、あとは難関大と超難関レベルが半分半分です。例題から東大の問題が掲載されている単元もあり、全体的にかなり難しいレベルになっています。
2.(3) ハイレベル理系数学の解説の詳しさは?
ハイレベル理系数学の解説は非常に詳しいです。別解も豊富に記載されており、予備校の真髄とも言える部分を見ることが出来る市販の参考書と言えます。
また、答案前にアプローチとして1行程度でポイントが書かれています。少ないという指摘もありますが、本書に取り組むレベル層を考えると、そんなに多くを語る必要はないでしょう。
答案としての解説自体は普通です。式変形も簡単なものは省略されていますので、基礎がある程度しっかり頭に入っていないと困ることもあるでしょう。
3.ハイレベル理系数学の勉強法、購入時期は?
ハイレベル理系数学の勉強法(使い方)の前に、どのような人にオススメなのかを見てみましょう。
3.(1) やさしい理系数学のオススメ対象者
ハイレベル理系数学のオススメ対象者についてです。仕上げタイプの参考書なので、基本的には受験学年が使用する参考書と考えてOKです。
内容のレベルが高く、超難関大を志望する理系の学生さん向けで、かつ数学を得点源と考えている人が向いているといえます。超難関大志望でも、数学がボーダー程度でいいという人は、「やさしい理系数学」をきちんとこなせばいいでしょう。
また、掲載されている問題のレベルを考えると、全国レベル模試での数学の偏差値が70以上はないと、ほとんど所見では手も足も出ず、すぐにギブして答えを見てしまうでしょう。
本書は、原則がほぼ100%頭に入っている人が、じっくり考えて取り組むことで効果を上げる参考書です。
3.(2) ハイレベル理系数学の勉強法・購入時期
ハイレベル理系数学の勉強法ですが、2次直前の仕上げ参考書として用いていますので、基本的には頭から順番にといていけばいいでしょう。
全部で200問ですので、1日3題とすれば、2ヶ月強で終了できます。センター試験対策に本格的に取り掛かる前の最終段階で用いるといいと思います。
ただし、全体的にかなり重いですので、1日3題が限界だと思います。スラスラ思いついたとしても1問で最低20分は見たほうがいいでしょう。このレベルの参考書で200問というのは骨が折れますので、早めに購入して得意なところから取り組んでみるというやり方もありですね。
じっくり演習型の参考書ですから、分からないときは1時間でも考えてみることも大事です。その意味でも、数学に自信があるなら早め(夏前)に購入しておいて、時間があるとき(夏休みとか)に考えるのがいいですね。
4.まとめ~名前以上に「ハイレベル」~
やさしい理系数学について、これまでの情報をまとめます。
- ハイレベル理系数学は名前の通り、超難関大志望で、数学を得点源にしたい人たち向けの仕上げ参考書である。
- 掲載問題のレベルは質が非常に高く、これで効果を上げるためには偏差値70以上欲しい。
- 分からないときは1時間でも思考する価値あり。早めに購入して休暇中に取り組む方法でもよい。