センター試験 数学II・B【2013年】の難易度、傾向は?

      2016/06/30

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2013年度に実施されたセンター試験の数学II・Bに関する情報についてまとめます。

評価指標

1.難易度 A(易)~E(難)

2.パターンレベル
Lv.1(習得していて当たり前)
Lv.2(習得していないと、差をつけられる可能性がある)
Lv.3(習得していなくてもしょうがない)

3.解答するまでの標準的な時間

です。これら3点から、各問題ごとにコメントしていきたいと思います。

 

センター試験数学Ⅱ・B(60分)

 

1.全体評価~図形と式が登場~

第1問に「図形と式」が新登場。しょっぱななので、ちょっとびっくりですね^^; そして三角関数が姿を消しました。 三角関数の出来が悪いからなのかどうかは知りませんが、新登場の図形と式はそこまで難しくありませんでした。 他も全体として昨年並みで、難易度の変化はなしというところでしょう。

解答時間60分に対し、目標解答時間は80分。

全体的に標準的とは言え、やはり計算力がかなり必要です。時間内に解ききるには、流れと方針をすぐにつかみ、自分だけがわかるような最低限の情報だけを計算していく必要があるでしょう。

私は47分で解いています。実は、このエントリーのあと、私が実際にといたものをUPしようと思っていて、少し普段より丁寧に書いています(といってもかなり雑)。それで思ったよりかかっちゃいましたね^^;

 

2.各大問の難易度

第1問[1] (図形と式、内分・外分、垂直2等分線、円の決定、AB、10分)

新登場の図形と式。面食らったかもしれませんが、途中で面食らうよりはむしろ最初でよかったのではないでしょうか。内容自体は、超基本の内分、外分。外分は盲点ですかね。ここが分からないと全滅ですが。。。

円の中心を求める流れですが、「通る3点のうち2点を選んで、垂直2等分線を引く」「別の2点で、同じ作業を行う」「2直線の交点を求める」となっています^^

3点から円を求めるときは一般形でおくのが原則ですが、垂直2等分線の式がきれいなら、こちらも結構いいですね^^円の性質をきちんと理解していれば大丈夫でしょう。なお、中心がわかれば半径はすぐに「5」と分かります。

KATSUYAの感想

おお、図形と式!三角関数消えた!でも簡単^^ 解答時間5分。

 

第1問[2] (指数関数・対数関数、高次方程式、B、10分)

いつもどおり指数・対数ですが、途中で高次方程式解かされます。どちらかというと整式の割り算(組立除法)ができればOKです。

右上ページにはつらつらと長い式が書いてありますが、3次方程式の解と係数の話を書いてあるだけです。よって読むだけ時間のムダ。 式のごつさに惑わされないようにしましょう。

この手の問題は誘導なしでは厳しいですが、誘導を付けるとどうしても簡単になってしまいますね^^;

KATSUYAの感想

解と係数の関係書いてある、というか因数分解微妙にされてる(汗) こんなの全部解かせてもいいのでは? 解答時間5分。

 

第2問(微分積分、極大、極小、2次関数の決定、接線、面積、B、20分)

微分積分の総合問題です。全部聞いてきます。途中で2次関数の決定を聞いてきます。これができないとその後全滅です。つい1時間ほど前、ⅠAでも聞かれた気がしますが・・・。

接線の方程式やら、接線と放物線で囲まれた面積やら聞いてきますが、最後の最後まで定数「a」がつきまとったまま計算する必要が有り、「aの何乗か」といった指数の部分も聞いてくるので、数字の計算よりもそっちのほうが神経つかいますね^^;

面積はもちろんこの原則を使います。超お決まりパターンです。

Principle Piece Ⅱ-112

直線と放物線なら a/6×(αーβ)^3

(Principle Piece 数Ⅱ 積分 p.29)

面積のところで、「aの3乗」とした人、いるのではないでしょうか。 この公式に含まれるaを忘れていませんか?4乗ですよ!今回は放物線の2次の係数(の絶対値)が1ではなく「a」ですから、これを忘れてはいけません!

KATSUYAの感想

aがうざい・・・ はやく決定しないかな。最後か!しかも最大・最小とかではなく、こんなあっけなく出すのか。面積は楽勝すぎて作業。解答時間8分。

 

第3問(数列、漸化式、和の計算、数学的帰納法、B、15分)

数学的帰納法を扱ったセンター試験は初めて見ましたが、そのために文章がやはり長いですね。漸化式は割と基本形でしたので、こちらは抑えておきたいです。

帰納法を選ばせる選択肢に、「弧度法」があったのには少々笑みがこぼれますが^^; 「演繹法」とか入れておけば良かったと思いますけど。

帰納法のところは、添字の扱いにある程度慣れていないと、ちょっと苦戦するかもしれません。bかc かを入れるのは目に見えてますが、残念ながらセット完答なので、勘では当てにくいですね^^;

最後のcn を求める問題は、蛇足に近いです。


KATSUYAの感想

うわ、帰納法なんてセンターで出せるの?と思いきや、やはりこの程度。bかcかを埋めさせるのではなく、 k+?  とかにすればいいのに。 解答時間10分。

 

第4問(平面ベクトル、内積、位置ベクトル、面積比、B、25分)

標準的な平面ベクトルの問題ですが、最初のcosθの式から割と複雑で、少し圧倒されるかもしれません。すなおに誘導に従いましょう。

最初からEが線分OC上にあるような図がかければ、見通しがいいですね(ちなみに私は最初はEが外に出てしまいました^^;)

θの範囲を求めるところですが、つらつらと文章が書いてあります。書いてあることは記述式であれば確かに重要ですが、要は②の式を解けばよかったわけですね~^^

後半は、交点のベクトル表示がメインの計算ですが、これはお決まりパターンです。

 

Principle Piece B-35

交点は (1-s)●(→)+s■(→) を2つ作って連立させる 

(Principle Piece 数B ベクトル p.35)

なお、OFベクトルの係数だけ見て、内分点を1:4としませんでしたか? OAとOEを基準にした係数でないと、内分比は出せません!そしてこの内分比がでなければ、最後も間違えます。合わせても3点ですけどね^^;

(私なら、内分比に3点は与えておきたいところです)

 

KATSUYAの感想

標準的。やることも典型的。計算量は割と多めですね。途中で計算を間違えて形が合わなくなり、戻ったため、時間ロス。 解答時間19分。

 

3.対策~教科書の章末問題レベルを素早く~

レベル的には、教科書(数件出版の一番上のレベルのもの)の章末問題レベルです。そのレベルの問題を、いかに素早く解くかがカギになってきます。

2次で数学がいる人は、特に意識する必要はありません。2次の対策がそのままセンターの勉強になってます。過去問や模試などで、形式になれることだけしておくといいでしょう。

→ 分野別のセンター用参考書はこちらから

→ 過去問・模試のセンター用参考書はこちらから

 

■関連するPrinciple Piece■

Principle Piece 数学Ⅱ 三角関数(今年は消えましたが、一応)
Principle Piece 数学Ⅱ 図形と式
 (第1問[1]対応)

Principle Piece 数学Ⅱ 指数・対数関数
 (第1問[2]対応)

Principle Piece 数学Ⅱ 微分
Principle Piece 数学Ⅱ 積分
 (第2問対応)

Principle Piece 数学B  数列
 (第3問対応)

Principle Piece 数学B ベクトル (平面、空間ともに収録)
 (第4問対応)

センターを受験する人は、ご活用ください^^
Principle Piece 第1回センター模試数学ⅡB
Principle Piece 第2回センター模試数学ⅡB

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