横浜国立大学 理系| 2017年度大学入試数学

   

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●2017年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は横浜国立大学(理系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2017年 大学入試数学の評価を書いていきます。


※2月19日以降にいただいたコメントについて、全て返信いたしましたので、コメントをして下さった方はご確認ください。(2017/03/04/ 9:00 現在)

 

2017年大学入試(国公立)シリーズ。
横浜国立大学(理系)です。

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。




また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





横浜国立大学(理系)
(試験時間150分、5問、記述式)

1.全体総評~昨年より計算量が多く、差がつきやすいレベルで難化~

難易度は、昨年より難化です。昨年は取りやすいものも多いセットでしたが、今年はもう少し取りづらい問題になりました。1番の微積は基本的ですが、残りは計算量が多いか、あるいはある程度の発想力を求められる問題でした。このレベルが例年並みと考えていいと思います。



試験時間150分に対し、
標準回答時間は159分。試験時間に対して適量かと思われます。

(過去4年平均:153分)

2016年:137分
2015年:180分
2014年:145分
2012年:150分

2.合格ライン

第1問は基本的な問題。両方欲しい。
第2問の確率は(1)は最低欲しい。(2)(3)は差がつくか。
第3問も(1)は最低欲しい。(2)(3)は出来が分かれそう。
第4問も(1)は出来る。(2)(3)は発想力が問われます。
第5問は計算が非常に煩雑になりかねず、(1)も最後までたどり着かないかもしれません。

1番は抑え、2番~4番のどれかを抑える。2番は頑張って調査すれば出来そう。3番は空間のセンスがないと厳しいので、4番を考えるか、5番で計算を頑張るかでなんとか3完すればボーダーでしょう。

3.各問の難易度

第1問(1)・・・【微分法の応用】極値、増減、凹凸、グラフ(A,12分、Lv1)

横国名物の、第1問の微積計算です。最初は微分で、増減凹凸表をかいてグラフを書くだけです。関数も簡単なので、これはなんとしても落とせません。

 

 

第1問(2)・・・【積分法】三角関数の式の積分(AB,12分、Lv.1)

(2)は積分です。今年の積分はテクニックが必要で、類題経験がないと厳しいです。合成すればsinだけになりますので、1/sinx 型の積分にできます。

 

Principle Piece III-51

 sin の式・cos 、cos の式・sin の積分は第2置換積分

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法 p.14-16)

 

※KATSUYAの解いた感想
今年は基本問題と典型パターンか。あまり考えずに作業する感じやったな。解答時間計9分。

第2問・・・【確率】サイコロの目と得点、条件付き確率(B、30分、Lv.2)

サイコロを投げて投げた目だけ進み、到着した人に点数を与えるルールの問題です。

(1)は気づいて欲しいです。最初は6以外の5通りと分かりますが、2回目以降も、Aに到着する以外の目であればいいので、実は5通りです。

(2)は地道に調査するしかありませんが、少しでも効率的にいきたいところ。5点を一気にもらえるか、刻み刻みで稼ぐのかで場合に分けるとやりやすかったかもしれません。

'(3)は(2)の中でB→Eに止まるチャンスのあるものです。これだけなら実は2通りしかなく、簡単に数えれれますね。

 

※KATSUYAの解いた感想
ルールをまずは把握。(1)はAに止まられければいい。算数でもよく見かけるから瞬殺。(2)は計算では無理そうなので、地道に探すことに。上記方針で場合分けし、多少はすっきりしたので安心。 (3)はこの中で数えればいいから、B→Eが入るチャンスを探す。ほとんどなかった。解答時間18分。

第3問・・・【空間ベクトル】空間上を動く2点を結ぶ線分の通過領域(BC、30分、Lv.2)

今年も3番は空間ベクトルですが、昨年よりは考えづらい条件です。(1)は内積の定義にもどるとすぐに出来ます。(2)を求めるためには、空間図形的にきちんと把握するか、座標空間を設定して数式で攻める必要があります。

私は空間の把握はあまり得意ではないので、A(2、0、0)とおいてP,Qがどんな部分を動くかを把握しました。Pは半径「r」、角度「α」が変数、Qは半径は確定ですが角度が変数です。これでPQ^2を計算すると、結局「r」と「αーβ」の2変数とみなせますので。こちらの原則が使えます。



 ULTIMATE Principle Piece 

 2点(文字)が動く → 1点(文字)固定でオーディション形式

 

まずはrを固定したときに、αーβがどんなときに最大・最小となるかを求め、候補を出し、1次審査を通過させます。残ったrの数式について、今度はrを動かして最大・最小になるときを求めて最終審査も通過で、無事合格ですね。

(3)は(2)以上に空間的な把握が必要です。数式では難しいでしょう。積分などの知識は不要ですが、どんな形になるが分からないと厳しいです・円錐台から円錐を引いたような形になります。

 

※KATSUYAの解いた感想
この手の空間把握は苦手。(1)は内積の定義で、(2)は数式で押し通す。(3)は、、、数式でいじろうとするが、線分というのが難しく、変数も多くて断念。ダメだ。図形を書いて把握しよう。Pは内部まで動くけど、Qは円周しか動かないから、、、と頭の中でPQをぐるぐる回し、円錐台から円錐を引いたものと判断。算数的に出せるな。
解答時間24分。

 

☆第4問・・・【数列+極限】特殊な数列と漸化式、帰納法、級数k(BC、30分、Lv.2)

特殊な規則で並んでいる2種類の数列a_n、b_nについての問題。

(1)でいくつか例を出させていますが、これは計算するだけ。なお、一般項を出すのは困難で、(2)のように特殊な式であればすっきりした値になるということを示します。(1)でだした値を使うことで、1になることは予想が出来ます。予想ができれば、こちらです^^

 

Principle Piece B-23

 帰納法は次の場合に有効

[1] 自然数nに関する証明   [2] 結果が分かっている or 推測できる 

(拙著シリーズ(白) 数学II 図形と式 p.50-57)


(3)はiii)の条件を使うと、望遠鏡型に帰着できます。和の計算は、シグマの公式や等差×等比の形でないなら、基本的には全て望遠鏡型です。これにより、a1-a_n+1となります。anは明らかに0に近づいていきますから、あとはそれをきちんと証明すればOK。

 

Principle Piece B-7

 和の求め方

 [1] k,k^2,k^3のシグマ公式  [2] 等差×等比なら(1-公比)S

 [3] それ以外は全て望遠鏡型

(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 p.23-24)

 

※KATSUYAの解いた感想
数列かな。逆数の和が1にならないギリの分母の並びっぽい。それやと(2)は多分1やな。(1)でだした値と(2)で試したものでそれを確信。(2)は帰納法で証明。(3)1/bkは出せないから、望遠鏡型。お、iii)の条件そのまま使えるやん。あとはa_nが0に収束することを示して終了。解答時間18分。

☆第5問・・・【図形と式+積分法(II)+微分法の応用】領域の面積、条件付き最大・最小(C、45分、Lv.2)

最後は定数の入った不等式を領域図示し、その面積を求め、さらに条件付きでその式の最大値を出す問題です。領域はそんなに辛くないのですが、式がとにかく煩雑なので、(1)でもうまく計算しないと辛いでしょう。

(1)は放物線と2直線で囲まれた部分になりますが、6分の公式が使えそうでつかない、ちょっと辛い形です。x≦0の部分も想定して(図形はy軸対称です)、6分の公式を使ってそこから2倍分引けばまだマシかと思われます。ただし、引く部分はやはり6分の公式は使えず、かなりの式処理能力が要求されています。

交点は汚いので、とりあえず最後まで計算しないのがコツです。

Principle Piece II-119

 交点が定数入りなら、解と係数の関係などを使うまでα、βでおいておく 

(拙著シリーズ(白) 数学II 積分法 p.31-32)

計算する際に意識しているかどうかわかりませんが、面積は直線の式の係数よりも、交点のx座標の方が値に関わってきますので、主役はよほどのことがない限りは(計算の最終段階までは)変更しないということです。

(1)がちゃんと出たら(2)は文字を消去して1文字の変数にすればOKです。式は根号は避けられませんので、数学IIIの微分法が必要です。1番の(1)よりこの微分の方が全然メンドウです。


※KATSUYAの解いた感想
領域か。ん?3つめは双曲線?面積だすの辛いのでは?あ、違ったわ。右辺0やから2直線か^^; 放物線と2直線ってとこやな。文字があるせいで交点は汚い。α、βでおくこと決定。あとはつらつら計算してから解と係数の関係とかつかうしかないな。Sの式にルートが入らかったのが少し意外で、うまい設定だと思った。(2)は上記の通りaだけの式にして微分。1番の微分より重いわ。解答時間26分。

4.対策

横国は数学IIIの割合が高く、文理共通問題以外は全てIIIの問題です。しかし、第4問や第5問を見ればわかるとおり、使う知識は数学I,IIも多く入ってきます。IIIを早めに習得し、I,IIの知識も必要な微積総合問題をしっかり演習すれば、6割はとれそうです。

文理共通問題は数Bか数A(確率)が筆頭候補となりますので、こちらの演習も行いましょう。チャートで進めるなら、青です。IIIまで全部やっておけば、かなりラク^^

原則習得はしっかりと行い、入試基礎レベル入試標準レベルまでは行いたいです。8割以上を目指したいのであれば、仕上げレベルまで欲しい。

量をこなす演習:じっくり演習=7:3でOK。

以上です^^

■他年度の、本大学の入試数学■

>> 2010年度

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>> 2013年度【後期です】

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>> 2016年度



■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 確率 (第2問)

★ 数学II 図形と式 (第5問)

★ 数学II 積分法 (第5問)

★ 数学B ベクトル (第3問)

★ 数学B 数列 (第4問)

★ 数学III 極限 (第4問)

★ 数学III 微分法の応用 (第1問、第5問)

★ 数学III 積分法 (第1問)

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