首都大学東京 理系| 2018年度大学入試数学

   

【エントリーの前に】

本日3月11日は、東日本大震災の日です。あれから7年が経過します。被害にあわれた方には、こころからお見舞い申し上げます。

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その通りだと思います。あの日を忘れてはいけませんね。

 

 

●2018年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は首都大学東京(理系共通)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2018年 大学入試数学の評価を書いていきます。

入試シーズン中はコメントの返信が大幅に遅れることがあります。ご了承ください。

2018年大学入試シリーズ(国公立)シリーズ。
首都大学東京(理系共通)です。

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。




また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





首都大学東京(理系共通)
(試験時間75分、3問、記述式)

1.全体総評~数学IIIの割合が激減で量も軽めに~

やや易化です。昨年は3問とも数IIIという激しいセットでしたが、今年はほとんど数IIIが顔を見せず、計算量もそこまで多くありません。時間内に取り組めるセットになっている印象です。



試験時間75分に対し、
標準回答時間は65分。

2017年:80分

2016年:70分
2015年:70分
2014年:75分

2.合格ライン

第1問は押さえたい。

第2問も少し議論が雑になりそうだが、おさえたい。

第3問はキー問題。all or nothing になりそう。(1)の事実を使えば(2)(3)は出せるが、、、


第3問が全滅になるなら、1番と2番で完全に抑えないとダメでしょう。7割弱ぐらい欲しいです。

 

3.各問の難易度

☆第1問・・・【微積分総合】2つの放物線で囲まれる部分の面積の最小値(B,20分、Lv.1)

数IIの面積計算と数IIIの微分の融合ですが、標準的な問題です。

(1)は交点を出すだけです。(2)は放物線同士なので、6分の公式が使えます。

 

Principle Piece II-117

 放物線と放物線なら6分の公式利用

(拙著シリーズ(白) 数学II 積分 p.29)

放物線同士では、2次の係数「a」にとくに注意しましょう。

 

面積は数IIIの微分が必要な形をしています。この程度であれば落とせませんので、慎重にやりましょう。

 

※KATSUYAの解答時間7分。詰まることなく終了しました。

 

第2問・・・【数列】特殊な漸化式、数列の和など(B、20分、Lv.2)

特殊なルールで定められた漸化式ですが、実験してみるとたいしたことはありません。(1)で実験もさせるようですので、分かりやすいでしょう。

数値が小さくなってくると、循環し始めることが見抜ければこちらの勝ち^^

(2)も途中から循環します。循環することを帰納法で説明する必要まではないと思いますが、a_7=1までは調べて、「a_4=a_7 なので以降はa_4,a_5,a_6の繰り返し」ぐらいは書いておいたほうがいいでしょう。

(3)も同じですが、a_1=0、1と整数ぴったしのときは循環周期が3なので、別で調べる必要があります。(2)でそれに気づくでしょう。それ以外のときは(1)の通りで、循環周期4です。

※私が参考にしているサイトでは、「0≦a_1≦1なら循環周期が4」としていましたが、これはミスしていると思われます。(2)からも明らかです。(3/11 20:10現在)

 

※KATSUYAの解答時間9分。(1)(2)の助けもあり、(3)の場合分けもすんなりも思いつきました。むしろ(2)がないと周期4ってやってしまいそう。

第3問・・・【ベクトル(B) or 平面図形(A)】四面体の体積、角の関係など(BC、25分、Lv.2)

最後は四面体の体積を題材とした問題ですが、ベクトル利用の空間図形ではなさそうです。

(1)はただの三垂線の定理の証明ですが、意外と使わないので、できなかった人もいるのでは?

(2)は絵を書いてみればわかります、(1)の事実を絵に書いて、α(アルファ)、b、cがどこに現れるかが把握できれば、たしかにこれだけで体積が表されることがわかります。

平面同士のなす角がどこを指すのか分からない人は、教科書等でしっかり確認すること。ちゃんと書いてありますよ!

(3)は(2)が出来れば見通しが立ちそうです。読めます。別の平面を底面と見たときの体積の式をどんどん作ればOKでした。

少し発想よりの問題ですね。

※KATSUYAの解答時間14分。(3)で、他の面を底面と見たときの式に若干自信がなかったので、絵を書いて全部確かめました(答案としては同様にでいいと思います)。

 

4.対策

首都大は数学IIIの微積が頻出(今年は少なめ)。まずは計算を確実にあわせる練習も含め、基礎固め+微積の標準問題を重点的に練習しましょう。数学IIIの複素数平面も要注意分野です。

じっくり考え込まないと解けないようなレベルのものは稀ですので、解法が確実に出てくるように量をこなすほうがよさそうですね^^

量をこなす演習:じっくり演習=8:2でOK。

以上です^^

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■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 平面図形 (第3問)

★ 数学II 積分 (第1問)

★ 数学B ベクトル (第3問?)

★ 数学B 数列 (第2問)

★ 数学III 微分法の応用 (第1問)

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