大阪大学 文系 | 2010年大学入試数学

      2017/01/23

※注 ヒントを見ないでこの大学の入試を解きたい人は、解き終わってから見てください。ネタバレがあります。

 

大学入試シリーズ第32弾。

国公立シリーズ第7弾。

大阪大学 文系です。

 

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

 

☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの「標準的な時間」です。

 

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。

同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといいという目安にしてください。

 

大阪大学(文系)数学

(試験時間90分)

 

1.全体総評~典型題、ひねられた問題のバランスが良い~

理系と並んで良問セットです。第1問は典型的ですが第2、3問はひねられた問題です。3問中1問は典型問題であることも、文系としてちょうどいいでしょう。

 

試験時間90分に対し、

目標解答合計時間は85分。

量もちょうどいいですね。

 

2.合格ライン

第1問、第2問(1)、第3問(1)は確保して残りをどれぐらい稼ぐかです

これに第3問(2)ができれば、十分合格ラインでしょう。

よって、70%ぐらいですね。

 

3.各問の難易度

第1問・・・図形、積分(B、20分、Lv.2)

領域図示と面積を求める、パターン問題。第1問がパターン問題なのは文系受験者への配慮でしょうか。さくっとおさえて勢いに乗りたい。

(1)は通過領域ですので、こちらの原則を思いっきり使えます。

 

Principle Piece II-60

 通過領域は解の存在条件に帰着させる

(拙著シリーズ(白) 数学II 図形と式 p.64-65)

 

(2)も、放物線と直線で囲まれた部分の面積ですから、「6分の公式」が思いっきり使えますね。

 

 Principle Piece II-117

 6分の公式の使いどころ 3パターンをおさえる

(拙著シリーズ(白) 数学II 積分法 p.29)

 

☆第2問・・・指数、対数関数(C、40分、Lv.2)

(2)は理系でも頭を悩ます難問です。(1)以外の解を想定したときに結局同じになることを示せばいいのですが、

それに気づいてもうまく式変形し、指数、対数関数のグラフの性質を利用しないと、結論がでません。試験場では後回しでしょう。

 

第3問・・・図形、確率(B、25分、Lv.2)

(1)は本セット2回目の領域図示。難関大文系は領域図示がかなりお好きなようです(笑)。

絶対値が入っていますが、逆に対称性が高いと捉えて、ラクに解答していきましょう。

 

 ULTIMATE  Principle Piece 

 場合分けは対称性を用いて減らす

 

本問の場合は、答案では特によく書くと思われるパターンです。お決まりなので、そのまま暗記してもいいでしょう。(ただし、意味を理解しないと丸暗記になりますので、注意。)

「(X、Y)が条件を満たすなら(-X、Y)(X、-Y)(-X、-Y)も条件を満たすのでX≧0、Y≧0を考ええればよい。」

でOKです。最後に対称性を考慮して図示します。

 

(2)は領域内に入る確率。こちらも対称性を上手く使って過不足なく数えれば、そこまで調査する数は膨れません。

 

 

 

4.対策

典型問題は確実にとれるようにしておきましょう。チャートなどで量をこなして演習です。少し問題文をひねったものも出題されますので、実際の入試問題にも数多く触れられるようにしましょう。あまり難しいものではなく。文系用の重要問題集などでいいと思います。

 

 

以上です。

 

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(もしくは、本サイト右側のカテゴリーよりどうぞ^^)

 

■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 確率 (第3問)

★ 数学II 積分法 (第1問)

★ 数学II 図形と式 (第1、3問)

★ 数学II 指数関数・対数関数 (第2問)

★ 計算0.9(計算練習帳です^^)

 

 

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