関西学院大学 全日程理系 |2017年大学入試数学

      2017/07/13

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●2017年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は関西学院大学(理系、2月1日実施)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。

※入試シーズン中(2月~3月中旬)は、コメントの返信が大幅に遅れることがあります。ご了承ください。

 

2月に入り、本格的に2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。2017年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2017大学入試(私大)シリーズ

関西学院大学(理系、2月1日実施)です。





問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。






関西学院大学(全学部日程:理系)(2月1日実施)
(試験時間90分、3問、ハイブリッド型)
※ハイブリッド型・・・記述式と穴埋め式が混合しているもの。


1.全体総評~後半を中心に計算量が増加し、微難化~

問題の難易度はそこまで変わっていませんが、計算量が第2問以降を中心に増えているので、昨年よりも少し難しく感じたかもしれません。第4問の記述は、今年は比較的まともな応用問題でした。


試験時間90分に対し、

解答時間は95分【69分】

 

2016年

解答時間は89分【61分】(←穴埋め考慮)

 

2015年

解答時間は92分【63分】(←穴埋め考慮)

2.合格ライン~70%ぐらい取れそう~


第1問の10個の穴埋めは8個以上欲しい。基本。
第2問は(2)がキー問題。体積媒介に気づいたか。垂直なベクトルは本学受験者ならば取らないとマズイ。
第3問はパターンだがキー問題。絶対値付き定積分出来がわかれます。取れる人は全部とろう。差をつけられます。
第4問は誘導のある漸化式なので、計算を合わせてとりたい。欲しいです。

 

第2問~第4問で、出来るところをどこまで正確に出来たかがポイントです。70%弱ぐらいでしょうか。

 

3.各問の難易度

 

第1問(1)・・・【複素数II】、解と係数の関係(AB、9分【6分】、Lv1)

解と係数の関係の典型パターンです。落とせません。

前半は対称式と絡んでいますね。

Principle Piece I-17

2次方程式の解の対称式は解と係数の関係を利用

(拙著シリーズ(白) 数学I 数と式 p.31)

後半は、もう一つの解と係数の関係式を利用して、pとqの連立方程式に直せばOKです。教科書の例題レベルです。

第1問(2)・・・【確率】4人ジャンケン(A、5分【3分】、Lv.1)

ジャンケンの問題です。ジャンケンは、原則をおもいっきり使えば一瞬で出来てしまいます。理系にしては簡単すぎる気もしますが、、、

Principle Piece A-27

じゃんけんは「誰が」「どの手で」勝つかを考える

(拙著シリーズ(白) 数学A  場合の数と確率 p.8)

「どの手で」は基本的には3通りなので、あとは「誰が」の計算だけですね。

☆第1問(3)・・・【三角関数】三角方程式、倍角、3倍角(A、6分【4分】、Lv.1)

3倍角を含む三角方程式ですが、3倍角のために2倍角まで聞いてくれています。「3x=2x+xとして加法定理で」という意図なのでしょうが穴埋め形式を受験するのであれば、3倍角は必須です。

方程式は、すべて「sin」で種類がそろっており、因数分解も容易ですね。

 

※KATSUYAの解いた感想
全問、特にコメントなし。ただのパターン問題。解答時間合計3分。

 

☆第2問・・・【空間ベクトル】、四面体(3辺直交型)、内接球、直線と平面の交点(B、25分【15分】、Lv.2)

昨年に引き続き空間ベクトルから出題。四面体を題材とした総合問題ですが、昨年よりは簡単かと思われます。

(1)は平面の世界です。長さ、内積、面積、内接円の半径です。内接円の半径は、OABの面積を媒介にしましょう。

 

Principle Piece I-50

 内接円絡みの問題は面積を媒介にする

(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.32)

 

(2)は内接球です。そのまま立体に原則を拡張してしまえば、こうなります。

 

Principle Piece I-52

 立体における内接球、垂線絡みは体積を媒介にする

(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.38)

 

OABCの体積は普通に出せば3辺直交型なので簡単に出せますが、これを(表面積の和)×(内接球の半径)÷3で出すということですね。「ク」の座標ですが、xy平面、yz平面、zx平面に接しますから、半径がそのまますべての座標の情報に結びつきます。

 

(3)は本格的なベクトルです。垂直な単位ベクトルについては、こちらの方法を用います。

 

 Principle Piece B-49 

 両方に垂直な単位ベクトルの解法

[1]  垂直→内積0の式を2つ作り、1文字に減らす

[2] 単位ベクトルの式を利用して方程式を解く

(拙著シリーズ(白) 数学B ベクトル p.61-62)

ただし今回は3辺直交型なので、平面の方程式を利用すると一瞬ででます。

 Principle Piece B-60 

 3辺直交型の垂線については平面の方程式の活用も有効

(拙著シリーズ(白) 数学B ベクトル p.82-83)

ABCの方程式は切片型なので係数が1、1/2、1/3と一瞬で出せます。従って、これがそのままABCの法線ベクトルの成分ですね^^

最後は直線上の点をパラメーター1文字でおけます。xy平面でz座標=0でその文字を出せば解決です。

※KATSUYAの解いた感想
空間ベクトルか。(1)と(2)はどっちかというと数学Iの空間図形に近いかな。(3)は空間ベクトルっぽい。3辺直交やし、平面の方程式つかって法線ベクトルでできるな。時間短縮やな^^ 解答時間7分。

 

☆第3問・・・【微積総合】絶対値付き定積分の最大・最小(B、25分【16分】、Lv.2)

応用問題ですが、こちらも典型的なパターン問題です。絶対値関数の定積分については、場合分けの指標としてこちらの原則を用います。

 Principle Piece II-115 

 絶対値付き定積分関数 → 中身=0と両端の大小で場合分け

(拙著シリーズ(白) 数学II 積分法 p.17-21)

本問では、中身=0となるt=0 です。これと、x、x+1の大小を比較すれば場合分けできます。今回は、途中で符号が変わる場合だけを問題にしているので、場合分けの必要はありませんが、途中で符号が変わる場合であると見抜く必要はあります。

先に「エ」を出してから代入して「ア」~「ウ」を出すほうが効率は良さそうです。「オ」以降は微分して増減調べて最大・最小の流れです。e-2と1/eの大小比較にはeのおおよその値を知っておく必要がありますが、そこは前提でしょう。




※KATSUYAの解いた感想
絶対値付きの典型パターンね。「ア」~「ウ」は全部具体的な値か。ー1≦x≦0の範囲に入ってるし、「エ」を求めて入れるか。場合分けは必要ないのね。この場合だけで最大・最小を出せと。微分して増減調べて終了。解答時間7分。

 

第4問・・・【数列と極限】漸化式、極限の収束条件(B、25分、Lv.2)

最後の記述は数列と極限です。漸化式はn乗パターンですが、さらにしっぽが入っているので、少しパターンからははずれます。

漸化式はこちらのパターンをひな型としています。

Principle Piece B-13 

 漸化式5型 [1] c^{n+1} [2] p^{n+1} のどちらかで割る

(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 pp.34-35)


[1]でやると4型(特性方程式型)に、[2] でやると階差型になります。今回は余計な数字9が入っていますので、それでも通用する[2]の方法でやろう、ということですね。bnは4のn-1乗で割っており、問題集等に載っている方法と1ずれているのでそこだけ注意。

(1)は、階差型の階差を出せ、という問題です。(2)(3)はともに階差数列から元の数列を出すための公式を用いるだけです。計算するときには、指数に十分注意してください。計算に不安を感じた場合、漸化式の答えはn=1,2あたりを代入して、元の漸化式から計算して得られる答えと比較すれば検算できます。こんなところでミスするのはあまりにもったいないので、必ずやりましょう。

(4)では、(4/3)^{n-1} の部分はn→∞で発散してしまうので、これにかかる係数c+6を0にすればOKです。(3)まで出来ればおまけに近いですが、記述式の場合は、きちんと書かなければなりません。

c+6>0、c+6=0.c+6<0 のときに分け、収束するのがc+6=0のときしかない、ときちんと述べないと減点されます。

 

※KATSUYAの解いた感想
漸化式。n乗パターン?しっぽあるから階差型の方がいい・・・というか誘導あるわ^^; 誘導に従って求めるだけね。普通はn+1乗で割るけど、今回はn乗で割る。c、pとかわざわざおかなくてもいいのでは? (4)のためにcっておいてあるってことね。納得。出た答えはn=1、2あたりを代入して検算。OK。解答時間8分。

 

4.対策~IIB・IIIの演習をしっかりと~

今年も、数学IIIに加えて、数学IIBが多いです。解くに数学Bはベクトル、数列ともに頻出です。来年以降は複素数平面からの出題も優勢になりそうですが、まずは数Bの演習は必須で、IIの分野も小問で結構出ますので、怠らないようにしましょう。チャート式(黄色でOK)に加え、同じぐらいのレベルの入試問題集(関関同立過去問など)をたくさん演習しておくと万全でしょう^^

Ⅲは典型タイプが多いので、教科書だけでなく、黄色チャートの例題はマスターしつつ、有名なものは繰り返して結果もある程度頭に残しましょう^^

量をこなす演習:じっくり演習=8:2ぐらいでOKです。

以上です^^

 

 

 

 

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(もしくは、本サイト右側のカテゴリーよりどうぞ^^)

 



■関連する拙著シリーズ■

★ 数学II  複素数 (第1問(1))

★ 数学II 三角関数 (第1問(3))

★ 数学III 積分法 (第3問)

★ 数学II 空間ベクトル (第2問)

★ 数学I 三角比 (第2問)

★ 数学B 数列 (第4問)

★ 数学A 確率(第1問(2))

★ 計算0.9(計算練習帳です^^)

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