立命館大学 全学部理系| 2015年大学入試数学

      2017/10/08

●2015年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は立命館大学(理系 全学部統一)(2月2日)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

いよいよやってまいりましたね。この季節。今年もやっていきます。
2015年 大学入試数学の評価を書いていきます。

 

立命館大学 理系(全学部統一方式)(2月2日)です。

 

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、

典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

 

 

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

 

 

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。

同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。

 

 

立命館大学 理系(全学部統一)

(試験時間100分、4問)

 

 

1.全体総評・合格ライン~計算量は変わらず多いがやや易化~

昨年より少し易化しました。計算量の多さは相変わらずですが、今年は少しだけ穏やかになった印象です。数学Ⅲが絡む問題が4問中3問あるのは、いつもどおりです。残りは確率なので、「数学A、数学Ⅲ」からの出題、と言えます。

試験時間100分に対し、

目標解答時間合計は125分。【81分】←穴埋めなら

記述式であれば当然、オーバー。しかし穴埋めなので、多少はましかもしれません。時間が足りないことはなかったでしょうから、正確にできたかどうかがカギとなっています。

2.合格ライン~65%から70%ぐらい~

第1問はキー問題。合成に気づくかどうかで、出来がわかれます。
第2問は定積分計算です。最後は落としてもしょうがないと思いますが、それ以外は取りたいですね。
第3問は時間との勝負。(1)、(2)どちらかは完答しておきたい。
第4問はキー問題。「確率・場合の数」は、いつもキー問題となります。確率の最大値も、差のつくろこと。

総合して、65%~70%程度あれば、足を引っ張らないかとお思います。でしょう。

 

3.各問の難易度

第1問・・・図形と式、三角関数、微分法、最大・最小(B、30分【20分】、Lv.2)

点と直線との距離の最大。最小に関する問題です。題材は単純ですが、文字が多く入っており、計算は少しメンドクサイかもしれません。

最初の距離は距離公式です。次の最大、最小は、三角関数の合成によって求めることが出来ます。ここが思いつかないと、この後全滅になってしまいます。

Principle Piece Ⅱ-64

合成の条件「種類が異なる」「角度が統一」「1次」

(Principle Piece 数学Ⅱ 三角関数 pp.43~44)

合成する際には、sin(t+α)の α の部分をきちんと述べられるようにしておく必要があります。これができないと、「ウ」「エ」を出せません。

cosθ0 の値は、△OPHが直角三角形ですので、PH/OP で求めればOKです。あとは、微分して増減表ですね^^


※KATSUYAの解いた感想

今年はまだ計算量はおだやか、といっても文字が多くてそれなりに時間はかかる。合成はいいとして、cosθ0は、、、θ0ってどこ?となり、図を書いて 直角三角形の辺の比で出す。解答時間10分。

第2問・・・積分法、部分積分、逆関数(BC、30分【20分】、Lv.3)

積分法に関する問題です。昨年同様、とにかく計算ばかりさせられる問題です。昨年は第2次導関数まで計算しましたが、今年は2回積分させられます。

逆関数の微分については、こちらの原則を守ればできます^^

Principle Piece Ⅲ-21

逆関数の導関数 ⇒ 両辺をxで微分し、dy/dx の方程式を作る

(Principle Piece 数学Ⅲ 微分法 pp.20~21)

続いては、部分積分法と書いてありますので、従います。定積分もOKでしょう。「チ」の積分計算は、円の一部とみなして計算するのがいいでしょう。

最後のg(x)の積分も部分積分と書いてありますから、最初の「セ」と同じようにすればOKですが、右辺にも-g(x)が現れ、2g(x)=・・・・として計算するパターンとなります。高度なタイプですが、計算力があればなんとか最後まで喰らいつけたと思います。

※KATSUYAの解いた感想

見た目はそんなにごつくはないけど。最初の積分も部分積分ってかいてあるし。と思いきや、後半はさらに積分で、見た目よりは計算量が多いと判明。とはいえ誘導に従うだけなので、ただただ計算。解答時間9分。

 


第3問・・・数列と極限、数列の和(等差×等比)など (B、35分【21分】、Lv.2)

等差数列や等比数列の和をひたすら計算させ、さらにその値を用いて極限、そしてその式を微分させる問題。まさに「THE・計算問題」と言えます。特記すべき題材もありません。

[1]は等比数列だけなので、和の公式でとっとと全て出し、慎重に比をとって計算です。4^n×r^(2n) で分子分母を割れば見えます^^ 最大値は微分法ですね。

後半は、Unが(等差)×(等比)型となっていますので、和はこちらの原則で求めましょう。

Principle Piece B-4

等差×等比 の和S (1-公比)S で

(Principle Piece 数学B 数列 pp.19~20)
これが求められれば、最後まで計算出来ますね^^

 

※KATSUYAの解いた感想

ざっと全て拝見。うわぁ、めっちゃ計算させられる。ていうか、計算しかさせられない^^;ひたすら和と極限を計算して終了。記述式だったら結構かかりそう。解答時間14分。

 

☆第4問・・・確率、反復試行、数直線移動(B、30分【20分】、Lv.2)

反復試行を題材とした確率の問題です。[1] はただの公式利用ですから、問題ありませんね。

[2] が一番難しいと思います。P(6)が起きるためには、6回目は絶対「+」である必要があります。先の5回では、「+++++-」にさえならなければいいことがわかればできます。
P(8)はさらにややこしいですね。先の7回で「●●●●●●-」は、●の中がどのように並んでいてもアウトです。あとは、「++++--+」だけがアウトになります。

最後は、「P(4)+P(6)+P(8)」でOKです。P(4)は一瞬ですね^^

[3] の方が典型的パターンで、こちらから取り組んだほうがよかったかもしれません。確率の最大値で、誘導もありますし、パターンを見抜きやすかったと思います。

Principle Piece A-37

確率の最大値は p(n+1)/p(n) と1の大小比較を

(Principle Piece 数学A 確率 p.27)


2kに止まるには、表50+k、裏50-k 2k+2に止まるには、表51+k、裏49-k回です。 52+k、48-k としないように注意です!

 

※KATSUYAの解いた感想

反復試行か。普通の大学なら[2] までで十分ってところか。これに加えて[3]を解かせるとは、量的にはかなりのボリューム。[2]が場合分けも多くて、一番難しい。[3]は原則どおりで終了。 解答時間13分。

 

 

4.対策~数学IIIと数学Aから多く出題

範囲は、主に「数学III」と「数学A」という印象です。もちろん数列や三角関数などと融合されていきますので、偏りなく勉強する必要があります。チャート式(青チャートがいいでしょうに加え、同じぐらいのレベルの入試問題集(立命館または同志社の過去問など)をたくさん演習しておくと万全でしょう^^


以上です^^    

 

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■関連するPrinciple Piece■

★ 数学Ⅱ 三角関数 (第1問)

★ 
数学Ⅲ 微分法 (第1、2問)
★ 数学Ⅲ 積分法 (第2問)

★ 数学B  数列 (第3問)

★ 数学A  確率
   (第4問)

 

 

 

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