関西大学 文系(2月7日) | 2019年大学入試数学

   

●2019年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は関西大学(文系、2月7日実施)です。




2019年大学入試(私大)シリーズ。

関西大学(文系、2月7日実施)です。





問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。


関西大学(文系、2月7日実施)
(試験時間60分、3問、ハイブリッド型)

※ハイブリッド型とは、穴埋め型と記述式の混合型のことです。

1.全体総評~Bから出題されず~

数学IIBの割合が高い本学ですが、今年は数Bから出題がなく、全問が数IIからでした。内容的には図形、三角、微分で∫は出ませんでした。第2問は少し差がつきそうですが、時間的には余裕はあると思います。


試験時間60分に対し、
標準回答時間は50分【37分】(←穴埋め考慮)

2018年は45分【34分】

2017年は48分【37分】

2016年は46分【36分】

2015年は40分【33分】

2.合格ライン

第1問は確保したい。

第2問はキー問題。④以降は誘導に乗れれば。

第3問も微分だけなので確保したい。(3)は以外と書きにくいか。

第2問の④以降、第3問の(3)のどちらかをきっちり出来て、残りを確保したいところ。70%ぐらいでしょうか。

3.各問の難易度

第1問・・・【図形と式】2円の共通部分の面積(A、15分【9分】、Lv.1)

2円の共通部分の面積を求める問題です。誘導が丁寧なのでそこまで難しくないと思います。

最初は交点です。連立すればOK。2円の連立は、まず辺々を引いて2次の項を消しましょう。④以降は図形的な考察に入りますので、図を書き、中心と中心、中心と交点などは全て結んでおきます。座標などから長さも出て、すぐに90°、60°が分

最後の面積は、問題文にあるように、弓型=扇形ー三角形を2つ足せばOKですね。さすがに誘導過剰なのでは^^;

S2の弓型だと、扇形は1/2・2・2・π/3、三角形は1/2・2・2sinπ/3 です。特徴が似ている式ですので、これを覚えておけばミスは減ります。

 

※KATSUYAは4分で解いています。特にコメントなし。

 

☆第2問・・・【三角関数】連立方程式の解(B、20分【13分】、Lv.2)

今年も三角関数が三角関数で、しかもここが一番差がつきやすいかもしれません。関大文系は三角関数が結構好き?

まずは、この手の連立は2乗して足します。sin2乗+cos2乗=1 を利用するためです。残った部分が、加法定理の利用になることも含めて、流れを理解しておきましょう。(Principle Piece II-65 数学II 三角関数 p33)

最初はいいでしょう。sin●=-1を解くだけです。

後半はちょっとメンドウ。置き方からすると、あきらかに合成を意図しています。教科書にきちんと書いてあります(最初はあまりきちんと覚えないかと思いますが^^;)

また、左辺を展開したときに残る項を見ると、明らかに合成の条件を満たしています。(昨年も使ったので、残します)

Principle Piece II-70

 合成の3条件 [1] 種類が異なる [2]角度が同じ [3] 1次

(拙著シリーズ(白)  数学II 三角関数 p.43-44)

従って、ここで合成に気づけばこっちの勝ちです。最後は、a,bが等しいならθ=π/4となることにも気づければ両方出せますね^^

※KATSUYAは5分で終了しています。典型的な連立。答えの予想もついた。 

 

第3問・・・【微分(II)】増減、極値、接線の傾き(AB、15分、Lv.1)

ただの微分計算です。教科書にありそうとまでは言いませんが、やることは微分の式をただいじるだけです。

(1)は完全に教科書レベル。いいですね。

(2)も接線の傾きなので、微分した式にa,a+1を入れて「=」で結ぶだけです。

(3)はf'(x)の最小値のことを言っているのでしょうが、意外と書きにくいでしょうか。「f'(x)=f'(b)を満たすxが1つだけであるようなbを決める」というやり方がすっきりしそうです。x-bの因数に期待すれば変形も苦労はしないはず。

※KATSUYAは7分で終了しています。(3)は書き方をちょっと考えました。

4.対策~IIBを中心に典型問題を徹底演習~

難易度的にはセンター試験に少し毛が生えた程度です。特別な難問を繰り返す必要はなく、黄色チャートをきちんとこなしておけば、十分対応出来るでしょう。青チャートであればお釣りきそうです。その後の問題集も、入試基礎演習段階まで行えばOKでしょう。

量をこなす演習:じっくり演習=10:0でOK。

以上です^^

 

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■関連する拙著シリーズ■

★ 数学II 三角関数 (第2問)

★ 数学II 図形と式 (第1問)

★ 数学II 微分法 (第3問)

★ 計算0.9【IAIIB】 (計算練習帳です^^)

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