【後期】神戸大学 理系| 2017年度大学入試数学

   

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●2017年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は神戸大学(理系)【後期】です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2017年 大学入試数学の評価を書いていきます。

【お知らせ】
3/12~3/19 まで所用で海外にいたため、後期のエントリー、コメントの返信が遅れています。現在までに頂いているコメントはほぼ返信いたしましたので、ご確認ください。

 

 

2017年大学入試(国公立)シリーズ。
神戸大学(理系)【後期】です。

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





神戸大学(理系)【後期】
(試験時間120分、5問、記述式)

1.全体総評~難易度は変化なしだが、IIIが多く計算に時間がかかる~

難易度は昨年並です。前期に比べると少し難しいという印象を受けます。今年は第3問を筆頭に第4問、第5問などで文字計算を多く含む問題があり、計算が全体的に煩雑なものが多く、制限時間内に終えるのは難しいセットでした。論証はいつもよりは多くないですが、散見されます。数学IIIの出題が5問中4問で、計算量が押し上げられている原因になっていますが、複素数平面、極限、微分、積分と出題バランスは悪くないです。



試験時間120分に対し、
標準回答時間は145分。計算量の分だけ昨年より増えたと考えるのが妥当です。

2016年:130分
2015年:135分

 

 

2.合格ライン

1番は全体のセットを考えると抑えたい、(4)が差がつくか。
2番はキー問題。log f(x)の不定積分ができないと、(3)まで落とすことになる。
3番もキー問題。複素数平面の文字計算に慣れていないと難しい。
4番はババ抜きゲーム。状況を把握できれば(2)までは出来るはず。(3)はキー問題。
5番は(1)は出来るはず。(2)以降ができるかどうか。


下手をするとどれも完答しづらい問題が並びます。計算さえすれば発想は不要な3番、5番は完答したい。残り1、2、4番は出来るところまで手をつける。マシなのは1番の(4)で、なんとかこれで6割強を確保したいところ。

 

3.各問の難易度

☆第1問・・・【数列&三角関数&極限】漸化式、なす角、三角関数の極限(B,20分、Lv2)

漸化式で表される項を成分に持つベクトルどうしのなす角の問題です。数列は最初の漸化式だけで、あとは極限の問題に等しいです。

(1)の漸化式はさすがにいいでしょう。拙著シリーズでいう、4型ですね^^

Principle Piece B-12 

 漸化式(4) cとおいて特性方程式を作り、等比型へ

(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 p.33)

 

(2)はなす角のtanなので、三角関数を利用したこちらの原則がいいでしょう。

Principle Piece II-66 

 なす角のtan → 加法定理で攻める

(拙著シリーズ(白) 数学II 三角関数 p.35)

 

なお、cosを聞かれた場合は、ベクトルの内積公式を利用するのがいいでしょう。(3)は与えられている不等式からしても、はさみうちは目に見えています。(4)は差がつきそうです。三角関数の極限を取る際には、角度「θ」には必ず相方が必要です。

Principle Piece III-18 

 「sin ●x と x」でセットにする

(拙著シリーズ(白) 数学III 極限 p.40-41)

極限を取る際には、θに対してはsinθという相方が絶対に必要です。本学受験者であれば問題ないと思いますが、sinの代わりにtanでも大丈夫です。従って、(2^n)θ=(2^n)tanθ・(θ/tanθ) と、ムリヤリtanをかけて割ればよかったですね^^

あとは、n→∞で角度が0になることを断っておけば((3)の結果そのものです)OK。

 

※KATSUYAの解いた感想
(1)はただの漸化式で瞬殺。(2)はtan聞いてるから加法定理で行くか。あんまり綺麗にならない?繁分数だけ解消する。分子は綺麗になりそうなので整理。2^nだけ残った。分母は因数分解のまま放置かな。(3)は、(2)と不等式で挟み撃ちでこちらも瞬殺。(4)も原則に従い、tanを導入して式変形して終了。(4)で原則守れたかどうかが、カギやな。解答時間11分。

 

第2問・・・【微積分総合】共有点の個数、不定積分、面積(BC、30分、Lv.2)

微積分総合問題です。(1)は関数が具体的でなく、かつ定数aも入っているので少しややこしいですが、ヒントの式になるように変形をすることがポイントです。

2円が題材となっていますが、実質的には不等式の証明です。1/a=logf(x)/f(x) と定数分離できますので、f(x)の性質からそれを=t(t≧1)として、logt/tという関数のグラフで視覚化すればOKでしたね。

Principle Piece II-108

 解の個数を調べるときは定数分離

(拙著りシーズ(白) 数学II 微分法(2冊目) p.4-5)

 

(2)の前半は性質を確かめるだけです。ただし微分可能であることも確かめたいので、定義に従って微分しておいたほうがいいでしょう。(結果は変わらないのですが、、、) 後半の不定積分は、logが入っているので、(x)'=1 を利用した部分積分が使えます。これに気づかないと、(3)もろともアウトになります。

Principle Piece III-46 

 log が絡む積分は、(x)'=1 の利用も

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法 p.9)

(3)は(2)が出来れば1~Pのx座標で積分するだけです。Pのx座標は具体的に出すことが出来ますが、適当に文字で置いておいて、最後の結果に入れたほうが楽でしょう。結果はかなり綺麗になりますね。

 

※KATSUYAの解いた感想
(1)f(x)はよくわからんが、とりあえずf(x)=tとおけばできるな。(2)は具体的に関数があるので計算して確かめる。不定積分は原則に従って計算。(3)は(2)がほぼそのまま使えるな。単調増加なので、x軸との交点も1のみを確かめて積分して終了。Pの座標を具体的に計算し、最後に代入。かなり綺麗になったし、あってるやろ。途中は割と煩雑やったな^^; 解答時間20分。

 

☆第3問・・・【複素数平面+図形と式】条件を満たす点の軌跡、2円の共有点条件(BC、35分、Lv.2)

条件式を満たすzの軌跡を求める問題ですが、α、rなど具体的な数値のないものが多く、途中の過程では式変形能力がかなり問われます。

(1)は、まず zを分子に引っ張りあげたいので、両辺に|z|をかけましょう。それからは2乗して整理して、いわゆる平方完成的な操作を行えばOKです。なお、|α|と r はどっちが大きいかわからないので、半径を出すときは絶対値をつけておきましょう。

 

Principle Piece III-113

軌跡問題の解法 絶対値を含むなら、|z|のまま計算して準平方完成

(拙著シリーズ(白) 数学III 複素数平面 p.53-55)

(1)が出来れば(2)はなんとかなると思います。まず、中心と半径の情報から、r^2=|α|^2-1と準備をしましょう。果2円の共有点条件は、中心間の距離と半径の関係でしたね^^

 

Principle Piece II-45

 2円の関係 → 5パターンをマスターする

(拙著シリーズ(白) 数学III 複素数平面 p.37-38)

 

共有点が(2点とは限らないが、2点)存在することを示せばいいいので「半径の差<中心間の距離<半径の和」を示せばOKです。異なる2点で交わることが分かれば、中心どうしや中心と交点を結ぶと、三平方の逆が使えることがわかりますね。

 

Principle Piece A-90

 2円問題 → 中心と中心、中心と交点(接点)は結んでおく

(拙著シリーズ(白) 数学A 平面図形 p.47)

 

 

※KATSUYAの解いた感想
軌跡出す系やな。文字ばっかりで最初から戦意を削がれるんですけど^^; とはいえ、やるかしかないのでコツコツと敷変形をする。文字が入っていると準平方完成がやはりメンドウ。半径の部分の2乗が綺麗に外れて、多分合っていると信じて(2)へ。rとαの関係から、三平方の逆で後半は証明できそうと確信し、(1)も合っていると確信。あとは共有点条件なので原則通り半径の和、差を求めて終了。解答時間25分。

 

☆第4問・・・【確率+数列】カードゲーム(ババぬき)が終了する確率、Σ計算(BC、25分、Lv.2)

ババぬきをテーマとしたカードゲームで、ババぬきをやったことがない人はさすがにいないと思われますが(スマホなどのゲームが充実している現代では、いてもおかしくない??)、その状況を具体的に思い浮かべれば(2)までは行けるのではないかと思います。ポイントは、均衡を保っている状況と、均衡が崩れるとどうなるかを把握することです。

(1)は、1のカードと0、1のカードで始めますので、お互いに0(ババ扱い)を引き続ければ均衡状態です。そのあと1度でも0以外を引く(引く方は0を持っていないことに注意)と、ペアが出来て捨てれますので、その時点で終わりです。

(2)も、基本は同じです。1、2と0、1、2のカードで勝負が始まります。お互い0を引き続けて、そのあと1度でも0以外を引くと(引く方は0を持っていないことに注意)、ペアが出来ます。残り1枚持ってますが、それも相手に引いてもらうため、やはりそこで終了です。

(3)は、この手の確率計算を多く演習していないと難しいかもしれません。均衡が崩れるタイミングが2回必要です。2回目がk回目でないとダメですので、その手前で1度均衡が崩れる必要があります。それを「j」回目として確率を計算します。1度均衡が崩れたときに、n=1のときと状況が同じなので、そこからは(1)が使えます。j=1、2、・・・k-2 (1回目の均衡が崩れてから終了するのに、あと2回は必要)でΣを取ればOKです。

 

(1)を途中で使ったりΣ計算をさせたりと、うまく設定してあり良問ですが、試験場では難しく感じると思います。特に、Σ計算になるタイプの確率は「絶対にこれ」といった解法(原則)がなく、状況から判断するしかありませんので、演習経験が多くないと対応は難しいでしょう。


※KATSUYAの解いた感想
ババぬきやな。0がババね。100回も試行すんの?結構難しそうやな。しかし(1)のn=1は簡単すぎる。(2)も1回0以外を引いたらもう終了まで行くな。100回とかほとんど関係ないなこりゃ。(3)は1回均衡がくずれても、まだ2枚と1枚か。お、(1)の状況使えるな! この1回がどこで起きるかやから、Σ計算になるんか。「j」がどこまで取れるか慎重に判断し、計算して終了。Σを使う確率は今年はかなり見かけた。解答時間15分。


☆第5問・・・【積分法の応用】回転体の回転体の体積(B、35分、Lv.2)

最後は数学IIIの積分からです。回転体の回転体ということで、回転させる立体はいたってシンプルですが、文字を含む計算を多く含むことに加え、題材としても経験がものをいう問題で、差がつきそうです。

(1)は簡単です。最初の回転軸が領域面と垂直なため、この時点ではまだ平面です。ドーナツ型ですね。これをもう一度回転させるだけなので、球殻(大きい球から小さい球を除く)のような形になります。

(2)は、最初の回転軸と領域面が平行なので、立体になります。円柱から円柱をくりぬいた感じになります。これを再び回転させますので、こちらの原則を用いましょう。

Principle Piece III-81

 回転させる前に切断する

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法の応用 p.46)

回転させてから断面を考えるのではなく、先に切ってから回転させても同じなので、このほうが把握しやすいからですね。

断面はy軸回転なので、もちろんy=tで切断しますが、0≦t≦aとa≦t≦bで様子が変わります。前者は(1)と同じドーナツ型、後者は円盤(円の週及び内部)です。

(3)は差を取るだけです。(1)の体積に3/2乗があるので、2乗して比較したほうがいいですね。

 

※KATSUYAの解いた感想
回転体の回転体か。(1)はさくっと計算。(2)は回転軸の順番を入れ替えると。切断する場所で形が変わるからちょっとメンドウやけど、詰まることなく終了。記述式となると答案量は多いな。(3)どっちが大きいかわからないので、とりあえず差をとる。2乗して差をとると正の項しか残らず、意外とすんなり終了。解答時間22分。

4.対策

前期とほぼ同様と考えてOKです。前期のエントリーをご覧下さい。

■他年度の、本大学の入試数学■

>> 2014年度

>> 2015年度

>> 2016年度



■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 確率 (第4問)

★ 数学II 図形と式 (第3問)

★ 数学II 三角関数 (第1問

★ 数学B 数列 (第1問、第4問)

★ 数学III 極限 (第1問)

★ 数学III 複素数平面 (第3問)

★ 数学III 微分法の応用 (第2問)

★ 数学III 積分法の応用 (第2問、第5問)

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