【最新の三訂版】1対1対応(数学)の演習レベルは?勉強法(使い方)は?

      2024/04/12

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「大学への数学」(通称:大数)でお馴染みの「1対1対応の演習」シリーズは、必ずといっていいほど、複数の受験生の方から毎年質問をいただく参考書です。

今回は、この「1対1対応の演習」シリーズについて、どのような参考書なのかついて見ていきたいと思います。

 

>> 青チャートに代表されるような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります

 

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1.「1対1対応の演習(三訂版)」とは

「1対1対の演習」とは、月刊誌「大学への数学」でおなじみの東京出版から出題されている、入試基礎演習タイプの参考書です。新課程に伴う変更に合わせて三訂版に改訂されています。

 

 

2.問題数、レベル、解説の詳しさなど

1対1対応の演習がどのような参考書であるのかを知るために、基本的なデータを見てみましょう。1対1対応の演習の参考書のタイプは、入試基礎演習タイプです。ただし数学IIIは、入試標準演習としても使えます。

→ 入試基礎演習タイプの参考書を、正しい時期に正しく使うことはとても重要です。

 

>> 青チャートに代表されるような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります

 

2.(1) 1対1対応の演習の問題数(新課程版は調査中)

1対1対応の演習の問題数は、以下のようになっています。

1対1対応演習Iの問題数・・・例題53題、演習50題

1対1対応演習Aの問題数・・・例題54題、演習54題

1対1対応演習IIの問題数・・・例題83題、演習83題

1対1対応演習Bの問題数・・・例題●●題、演習●●題 融合例題●●題、融合演習●●題

1対1対応演習III(極限・微分・積分)の問題数・・・例題75題、演習75題

1対1対応演習C(ベクトル・関数・複素数平面・式と曲線)の問題数・・・例題●●題、演習●●題、融合例題●題、融合演習●題

6分冊あるので、全て合わせるとかなり問題数がありますが、特に入試とのギャップを感じやすいものだけを演習するなど、単元別に強化する上では非常に有効な分け方といえます。

また数学IIIに関して言えば、そのまま本格的な入試演習として使うことができます。

 

2.(2) 1対1対応の演習のレベル

1対1対応の演習のレベルですが、センターレベル、中堅大入試レベル、難関大入試レベルといったところです。センターレベルに焦点を合わせていないので、中堅大入試レベルがほとんどです。センターでのみ数学を使う人には、少し余るレベルです。

2次で使用する人は、少なくともMARCH以上であれば、一度は必ず経験しておきたい問題が多く収録されています。

 

2.(3) 1対1対応の演習は解説が超秀逸!!

1対1対応の演習の解説は、本サイトで紹介している全参考書の中で1番、2番といっていいほど、すば抜けて優秀です。

「大学への数学」シリーズは、この「1対1対応演習」に限らず、数学のセンスを大幅にUPさせてくれるような考え方が随所に配置されています。別解はもちろん、思いもよらない角度からのアプローチで、「このように考えればこの問題の答えだけなら当然○○である(一瞬で出せる)」といった、かなり上からの視点も惜しみなく書かれています。

この解説こそが、数学好きな人が「大学への数学」シリーズにハマっていく最も大きな理由でしょう。(ハマりすぎには注意!)

 

ただし、「基本的な式変形の過程を飛ばさず書いてあるかどうか」については、かなり不親切です。なお、答案としては最も簡潔で、数学が出来る人から見れば非常に読みやすい解説となっています。この点から見ても、1対1対応演習は、基本的な式変形がスラスラ出来るレベルの人がターゲットであり、チャート式などの網羅系の原則習得書とは異なります。

 

3.1対1対応の演習はどんな人にオススメか

これまでの情報を踏まえて、1対1対応演習がどんな人にオススメなのかを見てみます。

 

3.(1) 勉強段階:原則習得タイプの参考書をこなしており、6~7割程度理解している

青チャートなどの原則習得タイプの参考書で、基本的な解法パターンを一通り演習した人向けです。といっても、別に、IAIIBIIICの原則習得書を全て終わらせてからというわけではありません。

個人的には、IAIIBまで原則習得書を終わらせたら、理系の人はIIICの原則習得書をやりながら本書のI+Aから入っていくのがおススメ。

理由は、1対1対応は数Iや数Aでも、数IIや数Bの知識を用いた別解などが書いてあることが多いからです。その観点からも、一通りIAIIBの知識を付けた人向けですね。

 

3.(2) 志望校:MARCH以上

MARCH・関関同立レベル以上の大学、または地方国立大学以上を志望する人はこの段階の演習をしておいた方がいいです。

なお、MARCH文系で数学利用する人は、ここまでやればかなり安全なレベルです。数学は最低ラインでOKという人は手前の原則習得書まででいいと思います。ただしその場合は、例題だけでなく章末問題などにも触れましょう。

 

3.(3) 数学が好きな人

これが結構大事です。2.(3)で述べたように、テクニカルな別解も載っていますが、このような解説に興味を持ち、かつスッと頭に入れることが出来るのは、数学が好きな人です。

逆に、「テクニカルな解法は別にいい」「多くの問題集で書いてあるオーソドックスな解法できちんと説明してくれた方がいい」と思う人は、同じタイプの違う問題集の方がいいかもしれません。

 

4.例題だけでいい?

1対1対応はチャートなどと同様に、例題が載っていて、その下に演習題があるというページ構成です。青チャートの場合は例題と練習はほぼ同じ問題であることが多いです。

しかし、1対1対応は例題と演習題で少し解法のポイントが異なることもありますので、出来る限りやった方がいいでしょう。明らかに例題と同じやり方で解けると判断出来る人なら、演習題は飛ばしてもいいと思います。

苦手な人ほど例題しかやらない傾向にありますが、苦手な人ほど見ただけで例題と演習題が同じと見抜けません。当たり前の(はずなのに多くの人が勘違いしている)ことなのですが、苦手な人ほど量をやるべき。

 

5.まとめ~好みが分かれやすい~

今回見てきた1対1対応の演習シリーズについてまとめます。

  1. 1対1対応演習は、入試基礎演習タイプの参考書として、多く受験生が取り組んでいる。
  2. 解説がものすごく優秀で、1つの問題から、2、3題を解けるようになる視点が書いてあることも少なくない。そのような問題を選んである。基本的な式変形については省略が目立つため、ある程度数学が出来る層をターゲットにしている。
  3. 解説が優秀すぎて「基本的な式変形も飛ばさないで欲しい」「そこまでテクニカルな解法は別に知らなくてもいい」「とりあえず普通に解ければ別にいい」と思っている人には、おそらく不向き。

といえそうですね^^

 

>> 青チャートに代表されるような「原則習得」タイプと、その後に演習する1対1対応に代表されるような「入試基礎演習」タイプを合わせたような参考書もあります

 

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