金沢大学 文系| 2016年度大学入試数学

      2017/03/07

●2016年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は金沢大学(文系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2016年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2016年大学入試(国公立)シリーズ。
金沢大学(文系)です。

 

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。





また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





金沢大学(文系)
(全3問、記述式、90分)

 

1.全体総評~

昨年より微易化。量的には昨年と変化はありませんが、どの問題もやることは典型的で、小問による誘導も多いので、丁寧に従っていけば点数を落とさずにすみそうです。

 

制限時間90分に対し、目標解答時間は70分。

2015年:65分



2.合格ライン

第1問はキー問題。さいごまで文字定数が絡むので、うまく処理力で差が出そう。
第2問は誘導どおりに行うだけなのでおさえたい。第3問は(3)までは取れそう。時間的には余裕があるので、2完はしたい。

 

3.各問の難易度

☆第1問・・・【空間ベクトル】垂線、線分上、内分比、体積(B,25分、Lv2)

空間ベクトルに関する総合問題です。小問に分かれていて、やること自体は普段通りで問題ないのですが、最後まで定数「a」を含んだ文字計算を強いられますので、計算力で差が付いたかもしれません。

(1)はさすがにいいでしょう。(2)は線分上にある、ということなので、1-s、sの係数設定です。xy平面上の話なので、平面ベクトルとして捉えましょう。s,t,aの3文字が出ます。式は2つです。「a」は定数、「t」を求めよ。ですから、s、tの連立方程式として解きましょう。

(3)は、AH,AMがともにABの実数倍です。それぞれが何倍かわかれば、HMも出ますね。ここで「a」の範囲が聞いてきます。AHのほうが短いと決まります。

(4)は体積。HMABの何倍かを出すことで、OPMHがOPABの何倍かを計算すればOKです。内分比が面積比に、ひいては体積比となるわけですね。

※KATSUYAの解いた感想
空間ベクトルか。(1)は答案の書きようがないな。答えだけでいっか^^; (2)は1-s、sで設定。「t」を求めよ。やから、s、tで連立して終了。(3)AMは半分やから、AHが何倍かわかればいいんか。係数的にはどっちが長いかわからん。あ、「a」の範囲はそれを決めてるのか。なら行けるな^^(4)は(3)の線分比が使えるな。結構計算量多いな。解答時間13分。

☆第2問・・・【図形と式、積分】放物線と円、面積(B、25分、Lv.2)

放物線と円に面積を絡めた図形問題です。昔はよくセンター試験で、円と放物線を絡めた問題を見ましたが、最近はあまりみません。2次試験では難関大で好まれますが、差がつきやすいタイプです。

(1)はいいでしょう。連立するだけです。重解を持ちますので、交点は2個となります。

(2)は、重解を持つということがどういうことか
解釈できれば、比較的図は簡単にかけますね。(±2√3、3)で接するということになります。

(3)は面積を求めますが、円が絡んだときは扇形を作る必要がありますので、中心を交点を必ず結ぶようにしましょう。途中で、6分の公式が使える部分が出てきますので、そこは大いに活用しましょう。

Principle Piece II-112

放物線と直線なら6分の公式

(拙著シリーズ(白) 数学II 積分 p.29)

※KATSUYAの解いた感想
お、円と放物線絡みの面積問題。(1)は重解。接するってことか。(2)はただの図示。(1)で書いた図をそのまま答えにしよう。(3)は別に書きなおす。6分の公式使って、扇形から三角形引いた部分(弓型)を引けばOKやな。解答時間7分。

第3問・・・【場合の数】さいころ、勝ち負け(B、20分、Lv.1)

3個のサイコロを投げて、大きい目をだした人が勝ち、というゲーム。ルールが式だ書かれていますが、上記のようなルールです。1、5、5なら5をだした人が2人で勝負する、ということです。

(1)はB,Cの目を書き出せばOK。(2)も、Aの目が2、3、4、5、6のそれぞれで調べていくと、規則性がつかめるでしょう。書き出していくうちに規則を掴むというのは、場合の数の基本ですね^^

ULTIMATE Principle Piece 

書き出しながら規則をつかんで式に持っていく

(3)は(2)を3倍するだけです。

(4)は(3)を少し使えます。1回目で全員同じ目なら、2回目で商社が決まる場合は、(3)の数だけあります。あとは、1回目で2人勝ち残るときを考えましょう。同じ目が2個出てますから、これも書き出せばすぐにわかりますね^^ 2人勝負のときは、同じ目がでなければ勝負は決まります^^

※KATSUYAの解いた感想
サイコロか(1)は1/6×1/9やな^^ (2)は・・・ここだけ場合の数か。なんでや?ん(・_・) 違うわ!(1)も確率じゃないわ!あぶないあぶない。危うく全滅するところやった^^; 確率やとばっかり思い込んでしまった。反省。気を取り直して(3)、(4)を解いて終了。解答時間9分。

4.対策

金沢大は、文系でも割と計算量が多い問題がありますが、やることは極めて典型的なパターンが多いです。

チャートは、または黄色でいいでしょう。ある程度習得できたと感じた段階で、入試基礎レベルの問題集へ以降しましょう。標準レベルまでは無理にやらなくてもいいと思います。

また、理系の問題が多いので無駄になるかもしれませんが、過去問の単科長年タイプのもので早めに少しづつ始めてしまってもいいかもしれません。

 

 

量をこなす演習:じっくり演習=10:0でOK。

以上です^^

■他年度の、本大学の入試数学■

>> 2015年度


■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 集合と場合の数 (第3問)

★ 数学II 図形と式 (第2問)

★ 数学II 積分 (第2問)

★ 数学B ベクトル (第1問)

 

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