早稲田大学 理工学部 | 2016年大学入試数学

      2017/02/12

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●2016年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は早稲田大学(理工学部)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2016年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2016大学入試(私大)シリーズ、第18弾。

早稲田大学(理工学部)です。





問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





早稲田大学(理工学部)
(試験時間120分、5問、記述型)

 

1.全体総評~やや易化。取りやすい問題が増えた~

難易度は昨年よりやや易化ですが、それでも第1問は発想寄り、第3問の複素数平面などは慣れていないと難しいでしょう。全体的に演習量がしっかり点数に反映されそうな良問のセットです。良問続きですが、取りやすい問題が増えているという意味で、易化ですね。なお、今年は確率が出ませんでした。



試験時間120分に対し、
標準回答時間は135分(←穴埋め考慮)
2015年:150分、2014年:135分

2014年度と同程度の難易度といったところでしょうか。

2.合格ライン

(全科目の合格最低点は、55%~60%程度)

第1問は発想が必要で厳しいか。f(m,1)ぐらいは欲しい。
第2問は取らないとマズイ。
第3問はキー問題。よく分からずに、普段通りといた人が勝ちかも。
第4問は典型パターンなので、取りたい。
第5問は小問が多いが、キー問題。(1)止まりか、時間切れか、最後まで行けたか。



第2、4問+あとキー問題が1問あれば、60%ありますので、合格ラインです。


3.各問の難易度

☆第1問・・・【数列+整数】2元漸化式、整数(C、30分、Lv3)

m、nによって定まる数列の問題で、与えられている2元漸化式(mに関する漸化式、nに関する漸化式)を元に、一般項を求める問題です。3条件目の漸化式の解釈は4項間漸化式なので一般的には解くのがかなり難しく、本セット最難問が最初にきました。


f(m、1)は等比数列なのでいいでしょう。f(n,1)は上記のとおり、4項間漸化式を解くことになります。誘導なしではかなり難しいので、「推測して帰納法」という手段に行きつくのかな、と思います。

f(2、2)=6からf(1、2)=3、f(3、3)=20からf(1、3)=5です。3つ分かれば、これを利用して3つめの式でf(1、4)=7と出せます。1、3、5、7、・・・ですから、奇数2nー1であると予想できますね^^

Principle Piece B-22

帰納法が有効なタイミング
[1] 自然数に関する証明である
[2] 結果が分かっている、あるいは予想がつく

(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 p.50-57)

 

私は、直接ときました。係数的から特性方程式が3重解でしたので、式変形によって綺麗な形にできます^^
→ 次のエントリーで載せます。

(1)が出来れば(2)はできます。32×63=2016という年号ネタが、早稲田でも出ました。(3)は簡単です。任意の自然数は、2で割るだけ割れば、奇数になります。f(1、1)=1からnを進めて任意の奇数にし、mを進めて2倍、2倍していけば任意の自然数に戻せます。これを説明すればOK。

※KATSUYAの解いた感想
んん??パッと見はごつそう。飛ばすか。いや、真ん中はただの等比数列やな。3つめがごつい、、、あ、でもただの4項間、いや「ただの」ではないな^^;どうしよう。係数を眺めて3重解なので、式変形して4項間を直接解く。(2)は2016を確信^^(3)は、上記のことを説明してさくっと終了。解答時間17分。

第2問・・・【微分法の応用】正四角錐の内接球の半径、表面積の比の最大値(B、20分、Lv.2)

第1問とはうって変わって、発想をほとんど必要としない問題で、早稲田理工にしてはちょっと易しすぎるかもしれません。

内接球の半径は、体積を媒介にして考えます。本学受験者なら、知ってますね^^ 正四角錐でも同じです。

Principle Piece I-52

立体での内接球、垂線を求めるときには体積媒介を考える

(拙著シリーズ(白) 数学I 三角比 p.38)

 

(2)は理系なので、微分ですね^^ a,bについて4次式なので、かならずb/a=x とおくと1文字になります。同次式の考え方です。

ULTIMATE Principle Piece 

同次式は比で置き換えて1文字減らせる

(3)はおまけですね。

※KATSUYAの解いた感想
こっちはただ言われたとおり計算するだけか。内接球やから体積媒介。表面積も途中で出るから、(2)でも使える^^ あとは微分して終了。解答時間11分。

第3問・・・【複素数平面+数列の極限】複素数の1次関数、関数漸化式、絶対値の極限(B、25分、Lv.2)

複素数平面が少し絡んだ問題。といっても、絶対値の部分だけです。どちらかというと、数列の極限の問題です。係数は複素数ですが、普段の漸化式のように特性方程式で一般項が出せます。

Principle Piece B-11

4型漸化式 → 特性方程式で等比型へ

(拙著シリーズ(白) 数学B 数列 p.33)

 

(2)はα^n以外の部分がなくなればOKです。(3)は少し発想がいるでしょうか、(2)の答えを利用すると、|f_n(z)-δ|=δ とわかりますので、円ですね^^

※KATSUYAの解いた感想
複素数平面、、、というより数列。第1問も数列やったけど^^; 特性方程式を作って(1)終了。(2)は特性方程式の解がそのまま極限値になるから、それがδやな。(3)はδ中心か。よく分からず解ける問題という扱いになりそう。解答時間12分。

☆第4問・・・【3次関数】接線の本数、領域(B、25分、Lv.2)

超典型問題です。拙著シリーズ「微分」に、ほぼそのままの問題があります。(1)は傾きを設定しているので少し普段と違いますが、(2)以降は(1)を無視してといたほうがいいでしょう。

(1)を解く際にも、接点を設定してから求めるといいでしょう。接点の座標さえ消去すれば、m、p、qの関係式にできます。

Principle Piece II-37

「通る」よりも「接する」に着目する

(拙著シリーズ(白) 数学II 図形と式 p.26-28)

 

(2)以降は、通常通り、接線が(p、q)を通るとし、それが接点「t」について3つの解を持てばOK。3次方程式の解の個数についても、原則で流れを押さえておけば余裕です^^

Principle Piece II-102

3つの解を持つ  →極値の積で攻める

(拙著シリーズ(白) 数学II 微分 p.4-5)


p=0のときは極値がないので、気をつけましょう。(3)はそれを図示すれば終わりです。直線q=ーpは、もとの曲線q=p^3-p の変曲点における接線で、3重解を持ちます。拙著で、接線の本数について研究している人なら知っていますよね^^

※KATSUYAの解いた感想
なんか東北大でもこんなんあった気がする。接線の本数って差がつくんかな。(1)を利用しようとして苦労するパターン?それはそれでかわいそうやな^^;解答時間14。

☆第5問・・・【積分法の応用】軌跡、立体領域、立体の回転体の体積(C、35分、Lv.2)

最後は、早稲田理工らしい数学IIIの問題で、適度に難易度が高い立体の問題です。(1)はただの軌跡の問題ですが、(2)は円錐の側面の方程式を導き出します。経験がないと難しく、慣れていないとここまでとなります。差がつく良問でしょう。

AP上の点なので、ベクトル表記で1-t、tを使います。t=z/√3 であることはすぐにわかりますから、それをx座標、y座標にも適用し、(1)に代入すればx、y、zだけの式になりますね^^

(3)は、(2)を利用します。平面x=tは、(yz座標で考えて)双曲線の一部です。円錐を切ったら、2次曲線になります。教科書にも載っていますので、知ってますね^^

立体を回転してから切断すると分けがわからないので、先に切断してから回転しましょう。体積問題では、基本手法です。

Principle Piece III-83

切り口の面積は回転する前に切断する

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法の応用 p.46-47)

x軸回転ですので、平面x=tにおける原点(t、0、0)からの距離が最も遠い距離を半径とした円です。ただし、どちらが遠いかは「t」の値によって異なります。最後の問題ということもあり、少し計算もメンドウなので、ここできちんとそれに気づいて、場合分けできる人は少ないかもしれません。

場合分けに気づけば、あとは積分するだけですね^^

※KATSUYAの解いた感想
最後は立体図形。差が出そう。(1)はただの軌跡。(2)は線分上の点をベクトル表示して、、、tはzで表したから、tは消えた。x、yはzとa、b。a,bは(1)の式が成り立つから、これで消えたな^^ (3)は(2)を利用して図示。双曲線の・・・右下の部分ね。どっちが長いかわからないので、差を取ると、場合分けが必要になった。割と手間がかかるが、詰まることなく最後の積分まで終了。解答時間19分。

4.対策

数IIIは幅広く融合されて出ます。今年は新課程の複素数平面を含めると、5問中3問で、分野はほぼ全分野です。また、確率はよく見ますが、残りは傾向が固定されないようです。IIIを中心に、まんべんなく学習する必要があります。

IAIIBは2年生の段階で出来れば青チャートを終え、3年生では入試演習で徐々にレベルを上げたいところ。IIIもなるべく早い段階で入試演習にきましょう。

過去問はもちろんですが、国立と併願の場合は、国立の2次対策がそのまま対策になると思います。入試標準演習までは最低でも行い、より高得点をめざすなら仕上げ段階までいっておきたいですね。

量をこなす演習:じっくり演習=6:4ぐらいですね。

以上です^^

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■関連する拙著シリーズ■

★ 数学Ⅰ 三角比 (第2問)

★ 数学A 整数 (第1問)

★ 数学II 図形と式 (第4問)

★ 数学II 微分 (第4問)

★ 数学B ベクトル (第5問)

★ 数学B 数列 (第1問)

★ 数学III 極限 (第3問)

★ 数学III 微分法の応用 (第2問)

★ 数学III 積分法の応用 (第5問)

★  数学III 複素数平面 (第3問)

★  数学III 式と曲線 (第5問)

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