名古屋大学 理系 | 2010年度大学入試数学

      2017/01/26

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※注 ヒントを見ないでこの大学の入試を解きたい人は、解き終わってから見てください。ネタバレがあります。

 

大学入試シリーズ第37弾。

国公立シリーズ第12弾。

名古屋大学 理系です。

 

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

 

難易度の目安です。

A…教科書の練習問題、青、黄チャートの基本例題レベル

B…教科書の章末問題、黄、青チャートの重要例題、章末A問題、および中堅大学入試問題レベル

C…チャートの章末B問題、難関大入試レベル

D…難関大入試でも難しい問題のレベル

E…超高校級の難問、試験場では即捨てるレベル

☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

 

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。

※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの「標準的な時間」です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。

同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。

 

名古屋大学(理系)数学

(試験時間150分)

 

1.全体総評~計算量は多めで質も高い~

昨年と同程度の難易度で、例年通り。4問中2問はCレベル、残りはBレベルだが計算が多めでめんどくさいという傾向で、旧7帝大の中でも難易度は高めです。

試験時間分150に対し、

目標解答合計時間は135分。

試験時間は一昨年から150分に伸びましたが、全体的に計算量が多く、これで適当でしょう。

 

2.合格ライン

Bレベルの第1、2問は計算を間違えずに抑えて、

第3問は(2)まで、第4問は(1)までは抑えたい。

残り、第3問(3)のbnが求まれば、合計3完で十分合格ラインでしょう。an、cnまで求まれば一安心。

Bレベルをいかに確実に抑えれるかがカギ。

 

3.各問の難易度

☆第1問・・・空間座標、微分(B、30分、Lv.2)

空間ベクトルの問題で、平面と直線の交点を二つ求めたあと、その2交点を含む四面体の体積の最大、最小を求める。

旧々課程ぐらいであれば平面の方程式を使えば楽なのですが、現行課程なら素直に「ベクトル+3元1次連立方程式」でコツコツ計算します。

空間の場合は決めるべき座標が3つですから、方程式も3つです。

①平面上にある(ベクトルを2つ使うので、条件2つ分)

②線分PD上にある

でオッケーですね。

あとは体積求めるだけ。△OLPを底面と見るのが楽。普段から体積を求めるには?と考える癖を付けておきましょう。

なお、技巧的ですが体積は(tの2次式)/(tの1次式)の形をしているので、

最小値であれば微分せずとも相加相乗で求まります。

Principle Piece II-8

 2次式/1次式 なら帯分数化して相加・相乗

(拙著シリーズ(白) 数学II 式と証明 p.19)
ただし今回は最大値もありますし、tの範囲に制限もありますから、微分の方がいいですね。

 

☆第2問・・・微分積分総合(B、35分、Lv.2)

ある関数を題材に、極値や変曲点を出してグラフを書いたり、接線やそれに囲まれる部分の面積を求めたりする問題。

数Ⅲの微積がぎゅっと詰まった、良問。問題集に掲載されそうなタイプです。

接線では接点が主役。接線の本数といえば、こちらの原則ですね^^

 

Principle Piece II-109

 接線の本数は接点をおいて解の個数へ帰着する

(拙著シリーズ(白) 数学II 微分法 pp.8-10)

 

計算量は多いですが、パターン問題なので確実にとりたい。

 

☆第3問・・・確率、数列(BC、30分、Lv.2)

確率と漸化式の問題。誘導もあり、(2)まではそれほど苦労しなかったと思いますが、(3)は上手く変形していかなければ迷路にはまる可能性もあり、とくにA、Cは苦労した人も多かったでしょう。

確率と漸化式は、こちらの3点セットを常に頭に入れておくといいでしょう。

 

Principle Piece A-41

 n回目とn+1回目を詳しく見る

(拙著シリーズ(白) 数学A 確率 pp.38-43)

 

Principle Piece A-42

 関係のない部分もqnなどと置いてみる

(拙著シリーズ(白) 数学A 確率 pp.38-43)

 

Principle Piece A-43 

 対称性、合計が1であることを利用して文字を減らす

(拙著シリーズ(白) 数学A 確率 pp.38-43)

 

こちらもいい問題です。やってみましょう。

 

第4問・・・整数(C、40分、Lv.3)

放物線上の格子点の数の問題。無限個の存在を示すもの。無限個の存在の証明には、無限個を作る手順を示します。

 

Principle Piece A-82 

 無限個の証明 帰納的に無限個を作る手順を示す

(拙著シリーズ(白) 数学A 整数 p.75)

 

ある点(X、f(X))が格子点なら、そこからXを等間隔で動かしても格子点であることを示します。

そうすれば具体的に1個見つかればいいわけです。

数学的帰納法に近いものがありますね。数学的帰納法も言い換えれば、「条件が成り立つ自然数が無限個あることを示せ」といっているわけですから。

なお、放物線上にある格子点の数は 0個、1個、2個、もしくは無限大個 です。本問(2)からほぼ明らかですね。

 

4.対策

合格のためにはBレベルの問題を確実にとる力とCレベルの問題に手がつくための思考力が必要です。

チャートの重要例題まではパターンとして頭に入れた上で、さらに上のレベルの問題をやりましょう。仕上げ段階までやらないと、過去問には接続しにくいかもしれません。

河合塾シリーズの「ハイレベル理系数学」や、Z会シリーズの「理系入試数学の核心 難関大編

などはCレベル系の演習にいいです。Bレベルなら、青チャート数研の入試問題集(理系)でしょう。

 

なお、数ⅢCの比率が割と高いので、対策を忘れずに。

演習量比率B:C=5:5ぐらいですね。Bレベルには毎日触れておきたい。

以上です。

 

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(記事の引越し・改善中のため外部サイト(姉妹サイト)と行き来するかもしれません。すみません。)

 

■関連する拙著シリーズ■

★ 数学B ベクトル (第1問)

★ 数学III  微分法の応用 (第2問)

★ 数学III  積分法の応用 (第3問)

★ 数学A 確率 (第3問)

★ 数学A 整数 (第4問)

 

★ 計算0.9 (計算練習帳です^^)

 

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