同志社大学 理工学部 | 2016年大学入試数学

      2017/02/06

Pocket

●2016年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は同志社大学(理工学部)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2016年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2016年大学入試(私大)シリーズ。

同志社大学(理工学部)です。



問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





同志社大学(理工学部)
(試験時間100分、4問、ハイブリッド型)

 

1.全体総評~時間と量ともに適量~

とき終えたあと、大きく難化した全学部理系と、問題を入れ替えるべきでは?と思ってしまいました。理工学部の入試としては標準的で、時間と量のバランスがとれたセット。数学IIIの出題が相変わらずですが、それでも膨大な計算量に翻弄されるようなことはなく、演習量に応じて差がつきそうな、適度な難易度でした。



試験時間120分に対し、
標準回答時間は112分【101分】(←穴埋め考慮)
2015年:130分【110分】(←穴埋め考慮)

 

2.合格ライン

第1問の10個の穴埋めは7個以上。積分計算をかっちり合わせられたか。
第2問は複素数平面でキー問題。経験していれば取れるはず。
第3問の交点の軌跡は、受験生の苦手分野。よってこちらもキー問題。
第4問は誘導も丁寧なので、(4)まであまり差がつかないでしょう。(5)までいければ、アドバンテージ。



キー問題を両方落とすとキツイ。65%ぐらいでしょうか。

3.各問の難易度

第1問(1)・・・【整数+確率】、約数、条件付き確率、(AB、12分【9分】、Lv1)

1~100の中での倍数問題です。確率と絡めていますが、たいしたことはありません。

144と互いに素、というのは、「2でも3でも割り切れない」ということです。全体から引きましょう。

Principle Piece A-4

「・・も・・も---ない」は余事象で計算

(Principle Piece 数学A 集合と場合の数 p.12~13)

 

144の約数の個数は素因数分解を利用すれば15個、と計算できます。144以外の14個です。しかし、最後の条件付き確率のことを考えると、書き出しておくほうがよさそうですね。

条件付き確率の計算は新課程ですが、出やすい題材です。しっかり把握しておきましょう。 確率で出さなくても、144の約数14個のうち、144の約数かつ6の倍数の7個 と考えればOK。

Principle Piece A-39

P_A(B) Aが分母 AかつBが分子

(拙著シリーズ(白) 数学A 確率 p.32)

 

第1問(2)・・・【IIIの微積総合】、法線、面積、回転体の体積(B、20分【12分】、Lv.1)

基本的な関数に関して、法線、面積、体積を求める問題。計算量は少し多め。標準的な大学であれば大問で出してきそうなIIIの微積計算ですが、本学はこれを穴埋めにしてきます^^;

地道にコツコツ計算すればOK. x^2・e^2x の積分は、2回部分積分を行いましょう。先に不定積分として出しておくといいでしょう。

部分積分のとき、どちらを先に積分するかは大丈夫ですね。本問では指数を先に変えます。

Principle Piece III-45

部分積分の優先順位 三角=指数>整式>対数

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法 p.9)

※KATSUYAの解いた感想
確率はしょぼいな。144の約数は多いから計算で出すが、最後を見て「あ、書けばよかったわ^^;」となる。(2)はただ計算力を見ているだけ。直線の式が積分するのに嫌な形。算数的に出すことにする。体積は円錐台として計算。解答時間計10分(3+7)。

☆第2問・・・【複素数平面】三角形の形状(原点なし型)、辺の比(B、20分、Lv.2)

新課程の複素数平面からです。難関大では出題が本格化しているような気がします。他に、学習院などでも今年、出題があります。題材はいたって標準的ですが、1度でも経験がないと難しく、差が出るでしょう。

α、β、γ型の三角形の形状については、誘導にあるように、まずβーγ/αーγ を計算しましょう。原則どおりです^^

Principle Piece III-新18

三角形の形状問題(原点なし)
→ γーα/βーα を極形式で

(拙著シリーズ(白) 数学III 複素数平面 p.43-44)

Principle Piece III-新19

γーα/βーα を強引にくくりだす

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法 p.45)

 

本問と形が違いますが、どこの角度を出すかによって違うだけです。今回は、αーγとβーγに分けます。まず、αの係数で強引にγもくくってしまって、調整すればOKです。

これが出れば、2辺の比とその間の角が、極形式により一気にわかります。これが(2)です。誘導が丁寧ですね^^

2辺の比と間の角が分かれば、三角形の「形」は決まりますので、辺の比は決まります。よって、残りの長さは余弦定理で出せばいけますね。

※KATSUYAの解いた感想
お、複素数平面。でも簡単^^; パターンやけど、これは差は出そうかな。原則に従ってさくっと終了。解答時間6分。さっきの体積より短い。

第3問・・・【式と曲線+微積総合】交点の軌跡、通過領域解の面積(B、25分、Lv.2)

交点の軌跡を媒介変数で表し、軌跡を求めてから線分の通過領域を出させる問題です。第2問同様、誘導が割と丁寧なので、流れが分かれば解けると思います。

(1)の交点はいいでしょう。(2)については、思いつけばすぐです。交点のxとyをかけると1になりますので、xy=1です。ただし、交点の軌跡は除く範囲に要注意。今回、x、yともに正になることが式からわかりますので、双曲線の第1象限のみです。

なお、気づかなくても、基本的には「t」を消去する方向で動けばわかります。数学IIの軌跡で学んだ原則ですね^^

Principle Piece II-48

媒介変数表示では媒介変数を消去する

(拙著シリーズ(白) 数学II 図形と式 p.47)

最後は一見、通過領域なので解の存在範囲などに結びつけるメンドウなパターンかと思いきや、PQは傾き一定なので、領域はすぐにわかりますね^^

※KATSUYAの解いた感想
交点はとりあえず連立。軌跡は・・・かけ算するとt^2消えそう^^ よし、うまくいった。あとは範囲。両方正ならいくらでも取れると。(3)は面倒そう。とりあえずPQの方程式を・・・お、傾き1か!じゃあ簡単。絵を書いて面積出して終了。解答時間14分。

☆第4問・・・【三角関数+数列+定積分】三角関数、関数漸化式、帰納法、定積分(B、35分、Lv.2)

最後はボリュームのある総合問題で、誘導も小刻みで分かりやすいですが、その1つ1つは適度に重いので、良問です^^

最初は和積でしょう。sin+sinなど、種類と係数が一致していれば和積です。

Principle Piece II-68

「種類」と「係数」が統一されているなら、「和→積」が有効

(拙著シリーズ(白) 数学II 三角関数 p.47~50)


(2)は(1)を利用します。2個飛びで階差数列を用いていることになりますね^^

(3)は(2)とは関係ありません。帰納法で証明する問題です。帰納法と書いてなくても、帰納法でやりましょう。自然数に関する証明ですからね^^

 

Principle Piece B-22

帰納法は、「自然数に関する証明」で、「結果が分かっている」ときに有効

(拙著シリーズ(白) 数学B 帰納法 p.50~57)


(4)も独立しています。ただの計算です。有名な三角関数の積の積分です。今度は積→和で次数を下げてから積分しましょう。

 

Principle Piece III-50

三角関数の積分は次数を1次に下げてから

(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法 p.14~16)

 

(5)で、これまでの結果を一気に使います。まず、(3)を利用してF(X)に、さらに、それは(2)までつながっていきます。(4)の結果を用いると、角度の違うcosの積は、積分するとゼロになりますので、同じ角度の2乗しか残りませんね。

※KATSUYAの解いた感想
三角関数、数列、積分の融合。パッと見、(1)→(2)、(3)、(4)は独立で(5)は(4)を使う?という感じ。(1)は和積で(2)への流れは予想どおり。(3)は帰納法なので当然独立。(4)も計算。(5)は(3)行って(2)行って・・・(4)か!うまく出来てるな、これ^^ 解答時間20分。

4.対策~IIIの対策+計算力UPをしっかりと~

IIIの割合が非常に高いセットです。IIIの勉強はもちろんのこと、最初の穴埋めも簡単ではないので、典型パターンを繰り返し頭に叩き込んでおく必要があります。

IAIIB、IIIともに、高3の夏以降は入試標準レベルによる演習に入れるような体制を作る必要がありそうです。従って、それまでには青チャート1対1対応などの演習を終えたいところです。今年は割と穏やかな方で、計算が地獄のときもありますので、計算練習はしっかりと。

量をこなす演習:じっくり演習=7:3ぐらいですね。

以上です^^

 

■他年度の、本大学の入試数学■

>> 2013年度
>> 2014年度
>> 2015年度



■関連する拙著シリーズ■

★ 数学A 集合と場合の数 (第1問(1))

★ 数学A 確率 (第1問(1))

★ 数学A 整数 (第1問(1))

★ 数学II 図形と式 (第3問)

★ 数学II 三角関数 (第4問)

★ 数学B 数列 (第4問)

★ 数学III 微分法の応用 (第1問(2))

★ 数学III 積分法 (第4問)

★ 数学III 積分法の応用 (第1問(2)、第3問)

★ 数学III 複素数平面 (第2問)

★ 数学III 式と曲線 (第3問)

★ 計算0.9【IAIIB】 (計算練習帳です^^)

 

 

Pocket

 - 2016年度大学入試数学 , , , , , , , ,