慶應大学 薬学部 | 2021年大学入試数学

      2022/02/06

●2021年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は慶応大学(薬学部)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2021年 大学入試数学の評価を書いていきます。



2021年大学入試(私大)シリーズ。

慶応大学(薬学部)です。

早慶が始まりましたので、ここからしばらく早慶ラッシュとなりそうです。

問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。

また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。



慶応大学(薬学部)
(試験時間80分、3問、穴埋め型)

1.全体総評~質量ともに昨年並み~

2020年と質・量ともに大きな変化はありません。大問も3つで踏襲されています。

やり方次第では計算が膨れる問題が随所にありますので、1つのところに時間をかけすぎると時間オーバーになる可能性のあるセットで、戦略も考える必要のあるセットなのはKO薬の特徴です。


試験時間80分に対し、標準回答時間は117分【78分】(←穴埋め考慮)

2020年は120分【82分】(←穴埋め考慮) 

2019年は116分【74分】(←穴埋め考慮) 

2018年は106分【71分】(←穴埋め考慮)

2017年は163分【110分】(←穴埋め考慮)

2016年は149分【97分】(←穴埋め考慮)

2015年は123分【82分】(←穴埋め考慮)

2.合格ライン

第1問で差がつくのは(6)(7)あたり。あとは取りたい。12個中10個を確実にとればまあOK。
第2問は(1)は押さえたい、(2)はキー問題。
昔センター試験でも出てるので、知っていると取れるが、知らないと数え間違える可能性が高い。
第3問は最後以外はやることは単純で、計算もそこまでしんどくない。最後はQの座標も必要で、計算がメンドウ。あとは時間との兼ね合い。



第1問で時間を取られそうなら第2問、第3問に移動して取れるところを抑えれて70%ぐらいをもぎ取りたい。

3.各問の難易度

第1問(1)・・・【複素数】8乗の値(A、 3分【2分】、Lv.1)

複素数の8乗。理系だと複素数平面でやりたくなりますが、2乗で2iなので、意外とそのままやった方が速いです。

 

第1問(2)・・・【方程式】解条件から係数決定(AB、 7分【5分】、Lv.1)

平均変化率と解の情報から係数を決定する問題です。

平均変化率とは放物線上の2点を結ぶ直線の傾きってことですね。これでaは求まります(bは関係ありません)。

解の情報があるときは、文字α、α+1などとおいて解と係数の関係を利用します。これで解もbも出せます。

 

 

第1問(3)・・・【図形と式】軌跡、領域の面積(A、10分【7分】、Lv.1)

図形と式の問題で、アポロニウスの円の軌跡と、おうぎ形の面積です。こちらも教科書レベルの基本問題。数値は大きめです。

軌跡の問題は、求める点を(x、y)とおく→条件を式にする、が原則です。距離に関する情報は2乗しましょう。なお、穴埋めなら、外分点と内分点を直径に持つ円であることを知っている方がはるかに早いです。

 

後半はただのおうぎ形になります。折れ線の折れ目(-9,0)が中心でないと求めるのは困難なので、ここからも中心が(-9,0)であると見当はつきます。なお、おうぎ形は下側(優弧側)なので注意。

 

☆第1問(4)・・・【三角関数】三角方程式と式の値(B、8分【5分】、Lv.2)

三角関数の問題です。三角方程式から式の値と求め、最後にsinを出す問題。

方程式は、角度が半角になっていますが、2次式です。したがって、半角の公式を使えば、次数が1次に下がるかわりに、角度がθに上がります。角度と次数はトレードオフであることを意識していると、倍角、半角などの公式の使いどころが分かりやすいです。

sinθ+cosθの値が分かれば、sinとcosには暗黙の等式sin^2θ+cos^2θ=1がありますので、これと連立しましょう。範囲内ではcosθが正になることから、sinθが負になることに注意。

第1問(5)・・・【整数+数列】3進法表示と数列(A、6分【4分】、Lv.1)

整数と数列の融合問題。。3進法表示で規則的に並んだ数字を10進法にする問題です。

3ケタずつ210と分かれていますので、3^3=27進法で一定の数字が並ぶということです(21を記号Tとかにすると、TTT・・・)。

これでa2もanも出ます。ただの等比数列の和ですね。理系だと循環小数でよく扱いますので慣れたもんですが、数Aだとあんまり見ない問題なので、意外と気づかないかもですね。

 

☆第1問(6)・・・【数と式+整数】因数分解、整数解(B、10分【7分】、Lv.2)

整数解を求める問題で、2変数2次の因数分解と絡んでいるパターンです。この手の中では最もメンドウなパターン。過去にもKO薬では出題があります。(2015年)

整数解の原則その1は、因数分解の形=整数とすることです。右辺は0でなくても、定数であればいいわけです。とにかく、左辺を因数分解しましょう。x、yの2次式なので、2段階のたすき掛けのパターンですね。

後半は、966の素因数分解をします。2・3・7・23になります。7や23の素因数は見抜きにくいですが、2・3・161のままではx、yは見つかりません。

次に、整数解の原則その2です。範囲を絞れるものは絞ります。どちらも2以上の自然数なので、片方は7以上、片方は18以上なので、組み合わせは3通りだけとなります。あとは3つとも連立しましょう。計算がメンドウですが、やるしかありません。

 

第1問(7)・・・【空間図形】4面体の体積(B、10分【7分】、Lv.3)

単元的には数Bの空間ベクトルでしょうか。4座標で与えられる四面体の体積を求める問題です。

ただ、数Bの空間ベクトルで求めるとなると、かなり計算が膨れます。数値の対称性が高いので試しに6辺とも長さを出してみると、当面四面体と分かります(4面とも合同な三角形である四面体)。

当面四面体はうまく直方体に埋め込めますので、これで計算は簡単になります。

※空間ベクトルでまともに計算するとなると、10分以上はかかると思います。

 

※KATSUYAの解答時間は計13:52で終了しています。整数問題がメンドウやったかな。

 

☆第2問・・・【場合の数+確率】正n角形、立方体上の三角形(B、30分【20分】、Lv.2)

正n角形から3点を取って三角形を作るパターンです。ワークにもよくあるパターンで、表現が変わっているだけです。

最初は、「2辺を共有する三角形」ということです。これで「スセ」は求まります。1/1070以下に関しては、(n-1)(n-2)≧6420となりますが、このタイプの不等式はおおよその見当をつけて特定します。だいたい同じ2数をかけて6420ぐらいになるものは80ぐらいで、n=81でダメ、n=82でOKと分かります。

(2)は立方体から3点を取ったときの三角形の面積の期待値です。(平均値と言い換えられています) 正三角形、直角二等辺、ただの直角三角形の3種類あります。前者2つを数えて、全体から引くのがいいと思います。

立方体から三角形を作る問題は、かなり昔に(2003年)センター試験(IA)で出ています。このときも期待値を聞いており、ほぼ同じ問題です。さすがにここまでさかのぼる人は少なそうなので、初見の人も多かったかもですね。

 

KATSUYAの解答時間は7:32です。立方体の方はどの三角形が何通りあるか知っていたので、期待値の計算のみでした。

 

☆第3問・・・【微分法(II)】3次関数の接線、極値など(B、30分【20分】、Lv.2)

最後は数IIの微分法から。定数入りの3次関数について、通る点や接線などいろいろ聞いてきます。

(1)は「任意のaに対して」なので、aについて整理してaを含む係数がすべて0になるようにしましょう。接線は公式にあてはめるだけです。

(2)はa=5でf(x)もf'(x)も確定です。傾きの最小値なので、f'(x)を平方完成すればOK。(3)でこの値は使うのでミスするとイタイです。

(3)はまずaの値を確定しましょう。これで、PとSの座標は分かります。残りはQですが、接点P以外の交点Qを求める際には、重解x=ー2を持ことを利用し、f(x)ー(2x+2) =(x+2)^2(x+●)となるはずなので、定数項を見れば残りの解も分かります。aのままの方が分かりやすかったりします。

これでQのx座標も分かりましたのでy座標を出しますが、x=-9/2なので、f(x)に代入すると計算が膨れます。Qは接線との交点ですから、接線の方に代入するのがスマートですね。

3点とも座標が出たら、ベクトル的にPQベクトルとPSベクトルを成分で出し、三角形の面積公式にあてはめて終了です。最後はちょっとメンドウですね。

※KATSUYAの解答時間は5:07です。

 

4.対策~パターン問題を瞬時に見ぬき、素早く計算を~

出題分野は第1問によってかなりまんべんなく出ます。特に数学IIは微積を筆頭に、ほぼ全分野にわたって出題があります。あとは場合の数・確率と整数が絡みます。数Iからも、絶対値付き2次関数がよく顔を出します。

計算量が非常に多く、分量に無理のある年が多い(ここ最近は穏やか)ですが、これを見ている志望者は、間違いなく計算練習をしてくるでしょう。レベル的には、原則習得には青チャートで十分でしょうが、レベルの高い重要例題でもすぐに方針が立つぐらいやり込んでおくべきです。

ここ数年は易化していますが、対策は難しい年のも含めて、「この難易度になる可能性もある」と思ってやっておいた方がいいでしょう。

最終段階は入試標準レベルまで欲しいですが、ここが第一志望の場合は、過去問を長年分手に入れて過去問演習を多めにやり、時間配分の作戦などを早めに立てましょう。

変な難問が出るわけではない(出ても捨てて問題なし)なので、Iの絶対値付き2次関数、A・II・Bを中心にまんべんなく量をこなしましょう。

量をこなす演習:じっくり演習=8:2ぐらいですね。

以上です^^

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