早稲田大学 理工学部 | 2019年大学入試数学

      2019/02/23

●2019年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は早稲田大学(理工学部)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^いよいよ、2次試験シーズンがやってきました。すでにお馴染みになってきたかもしれませんが、やっていきます。
2019年 大学入試数学の評価を書いていきます。



2019年大学入試(私大)シリーズ。

早稲田大学(理工学部)です。





問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。

したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。


同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい、という目安にしてください。





早稲田大学(理工学部)
(試験時間120分、5問、記述式)

1.全体総評~手がつけやすい問題が多くやや易化~

2年連続でちょっとずつ易化していると思います。時間的にも少し短めです。(制限時間はオーバーしてますが)分野的には数IIIが3問(うち極限が2問)、ベクトル、整数なので、IIIABです。いつもよりは偏っていますが、個人的には良問で、超難関大受験生には、ぜひ演習しておいてほしいセットです。今年は複素数平面からの出題はありませんでした。



試験時間120分に対し、標準回答時間は145分。

2018年:160分

2017年:160分

2016年:135分

2015年:150分

2014年:135分

2.合格ライン

(全科目の合格最低点は、55%~60%程度)

第1問は比較的簡単なので出来る限り押さえたい。第5問は時間があれば出来るので、こちらも出来る限り稼いでおきたい。

第2問は(2)までは押さえたい。(3)はキツイか。

第3問、第4問はキー問題。第3問は経験済みの人なら楽勝だが。。。第4問は(2)が出来ないとキツイので差がでそう。


第3問が出来れば70%ぐらいとれそうです。ここが出来ないと他で差を付けないとダメなので厳しい戦いです。

3.各問の難易度

☆第1問 【整数】素数になる条件(B、20分、Lv.1)

今年は複素数平面ではなく整数でした。(1)の誘導のおかげで分類方法がばれているので、本セット最易問だと思います。

(1)でまずは6n^2+5がが5の倍数になります。これにより、(2)は5で割った余りで分類すればいいと予想出来ます。対称性も活かし、5k±1、5k±2のときを調べましょう。(Principle Piece A-23 数学A  整数  p.23)

どれかが5以外の5の倍数になるため、満たさないことが分かります。合同式でも行けそうですね^^

 

※ KATSUYAの感想:13分で終了しています。(1)があるとちょっと簡単になりすぎるような気が・・・^^;

 

☆第2問 【極限+微分】面積1の正n角形の周の長さ(C、35分、Lv.3)

面積1の正n角形の極限の問題です。「面積が一定のときに周りの長さが最小となるのは、円である」という事実は聞いたことがあるかと思いますが、(3)では正n角形のnを増やすと周りの長さが減っていくことを証明することになります。これが難しいと思われます。

(1)はいいでしょう。正n角形はピザ1切れを取り出してn倍です。(Principle Piece I-49  数学I  三角比  p.32)

(2)は三角関数の極限の問題です。(1)でどう答えているかにもよりますが、sinxにはxが、1-cosxにはx^2がペアとして必要なことを意識して変形していきましょう。(Principle Piece III-18  数学III 極限  p.40-41) 

答えだけなら、面積1の円の円周と考えれば検算可能。

(3)は「円に近い方が周りは短い」という事実の証明です。LnとLkは同じ形をしていますので、関数の単調性に持って行けたかどうかですが、一定量の演習をしていないとキツイ。

係数の4は無視をして、y=xtan(π/x) とおくのがいいと思います。1回の微分ではではよく分かりませんが、2回微分すれば単調性の議論に持っていけます。(Principle Piece III-38  数学III 微分法  p.41-42) 

※K塾、Yゼミさんの解答は、f(x)=tanx/xとおいています。角度の方をまるっとxとおいて係数を調整しているところが、さすがと言えます。角度が変な式である方が、たしかに微分は大変。

 

 

※KATSUYAの感想:22分で解答しています。(3)は関数で置くことはすぐに気付くものの。微分計算のミスなどで結論と合わなくなったりして修正を繰り返す。予備校の解答を見て、置き方はまたひとつ勉強になった。

 

☆第3問 【極限+積分】ガウス記号と極限、区分求積(B、25分、Lv.2)

第2問に引き続き極限という、何とも偏った出題ですが、使うテクニックはかなり違います。ガウス絡みの極限は、基本的にはガウスを取っても問題ない式ではさみうちです。(Principle Piece III-12  数学III 極限  p.27) 

今回は簡単な方かとは思います。不等式が書かれているからです。ガウスは知っていることを前提に出来ないので、どうしても説明が必要です。従って、定義を説明するのに「xを超えない最大の整数」のような表現か、本文にある「不等式」が必要です。この不等式をそのまま使うだけで、はさみうちを使うことができます。

ガウス系の問題は、常にこの不等式を意識しておきましょう。(書かれていても、いなくても!)これだけでガウス系の問題への苦手意識は減ると思います。

(1)はまた三角関数の極限です^^;第2問でもやったばっかりなんですけどね。。。

(2)も、ガウスを外した不等式を作りましょう。-1がn個出てきますが、「n√nで割ればどうせ極限は0」という価格があれば、臆することなく(1)と同じように作れたと思います。

区分求積はΣの前に1/nだけを残して変形すると見やすいです。(Principle Piece III-  数学III 極限  p.27) 

※KATSUYAの感想:7分で終了しています。また極限かい。てか、なんか急にラクになったな^^; ガウスだから確かに差はつきそう。演習経験がる人は速攻で通過できるやろなー。

☆第4問 【空間ベクトル】球面上の交点、四面体の体積など(C、30分、Lv.2)

少し難しめの空間ベクトルです。球面が関わることで、原則が使いにくくなっています。

(1)はいいでしょう。内積a・a、a・pが関わる式はOA、OPの長さです。2乗がともに等しいことを利用しましょう。

(2)は球面が相手なので原則が見えにくいですが、落ち着いて考えます。まず問題文では、PG上にあることで、k倍が設定されています。従って、自分で式にしなければいけないのは、球面上にあることだけです。

球面上=「中心からの距離が半径」ですので、|OQ|=1を立てて素直に式変形していきます。変形の途中で、b・bとb・pの関係なども利用します。「(1)と同様に」で構いませんが、なぜ同様になるのかは触れておくべきです。(「P,Bがともに中心をOとする円周上の点だから」ぐらいでOK)

(2)ができれば、(3)は手がつくでしょう。k=3のとき、内積a・b、b・c、c・aの和が0になるので、符号を考えればほぼ明らかです。

(4)もk=3を利用できます。PQの計算はすぐできます。ただ、PQが直径になっている(球面Sの中心を通っている)ことに気づかないと、体積まではしんどいです。いや、気づいてもまあまあしんどいです。

私は、PQが平面ABCと垂直になるだろうと思いましたので、PQ=2POベクトルとし、AB、ACとの内積を取りました。 2p・a=a・a、2p・b=b・bなどとなり、長さが等しいので0になってくれます。

しかもこの四面体は等稜四面体なので、GはABCの外心Oと一致しますので、ABCが正三角形となります。同時に、三角形AGPで3平方を使えばAGも出て、AGBの3倍がABCになります。高さPGはすぐ出ますので、体積は出せます。

他にも、PA,PB,PCが全て垂直であることを利用する方法もあります。(3)の下の条件を満たすことに持っていくわけですね。

いずれにしても、PQが直径であることと、これまでに出している関係式を駆使しないとたどり着けないので、難易度は高めですね。

 

※KATSUYAの感想:22分で解答しています。(4)の体積は結構考えました。PQが直径になることにすぐに気付かなかったのもありますが、直径に気づいた後も「だから何なんだ?何が変わる?」と考え、図形的にばかり考えていましたが、これまでの数式を用いるのにやっと気付いてこの時間になってしまいましたね。

☆第5問・・・【積分法の応用】極方程式と弧長(BC、30分、Lv.2)

カージオイド系の一部の弧長を式にする問題です。

有名な形なので、弧長ぐらいは出した経験があるかと思いますが、一部となるとややこしさが変わります。

(1)はいいでしょう。ルートをはずすときは絶対値を付け忘れずに。これを付けないと(2)どまりで、点数的には半分もないと思います。文字式のルートには要注意というのは、高校数学の基本です。(Principle Piece I-7  数学I 数と方程式  p.16)

(2)は、絶対値が正になる範囲に限定してくれていますので、(1)で付け忘れても積分はうまくいくでしょう。(3)でグラフを書くことを考えると、和積でまとめておいた方がいいと思います。

(3)は、絶対値の中身の符号がとちゅうで変わる範囲も求めることになります。絶対値付きの定積分では、中身=0になるときと区間を比較しましょう。(Principle Piece II-115  数学II 積分  p.17-21)  

今回の区間は、中身=0になるθ=πをはさみますね。こちらも和積で変形しておきましょう。

グラフは数IIレベルの三角関数です。慎重に平行移動量などを考えて書けばいけるはず。つなぎ目で値が一致することももちろんですが、a=π、-πで値が一致していることも検算の材料になります。図形的な対称性から、つなぎ目のa=2/3πもこの値のはずですね。

このような緻密さの必要な計算問題のときこそ、他の観点から結果を検証する癖をつけておきましょう。

※KATSUYAの感想:19分で解答。カージオイドで有名形ということもあり、絶対値の積分計算含めて特に詰まることはありませんでした。

4.対策

今年は5問中3問が数学IIIで、極限が2問という偏った感じですが、全体的には数III、数A(整数も確率も出やすい)、数B(空間ベクトルが多いか)なので、いつも通りといった印象。

IAIIBは2年生の段階で出来れば青チャートを終え、3年生では入試演習で徐々にレベルを上げたいところ。IIIもなるべく早い段階で入試演習に入りましょう。

過去問はもちろんですが、国立と併願の場合は、国立の2次対策がそのまま対策になると思います。入試標準演習までは最低でも行い、より高得点をめざすなら仕上げ段階までいっておきたいですね。

量をこなす演習:じっくり演習=6:4ぐらいですね。

以上です^^

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■関連する拙著シリーズ■


★ 数学A 整数 (第1問)

★ 数学A 命題と集合 (第3問)

★ 数学III 積分法 (第3問)

★ 数学III 積分法の応用 (第3,5問)

★  数学III 極限 (第2,3問)

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